清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

閲覧制限も 実名報道も おかしいよ

今日の読売新聞朝刊(東京本社版第13版。仙台では34頁)によると、富山県三重県奈良県大阪府の公立図書館が、山口県周南市の女子高等専門学校生殺人事件の被疑者の実名と顔写真を掲載した読売新聞の閲覧を制限したそうだ。

まず、図書館側の対応は批判されるべきだと思う。利用者を差し置いて勝手に閲覧できないようにするのはおかしいし、少年法の趣旨について過剰に反応していると思うからである(被疑者死亡という本件では、更生や保護を目的にしている少年法第61条の趣旨を援用するのはおかしいから)。

しかし、声高に叫ぶ読売新聞の対応もいかがなものか。識者のコメントに書かれている「検閲」についてはそのとおりかもしれないが、「国民の知る権利を尊重すべき」だとか、「社会的関心の高い凶悪事件の容疑者」だとかいう理由で実名報道を正当化してよいか、疑問である。この事件で死亡した被疑者の名前を知って何になるのだろう。凶悪事件の被疑者の大部分の名前を知って何になるのか。裁判になってから(もっと言えば、判決が出てから)でも十分ではないか。というのは、不起訴や無罪のリスクが大きいからである。

前にも書いた話になってしまったが、図書館の閲覧制限という新たな動きがでたので、重ねて主張した次第である。