清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

韓国への 憎悪隠せぬ 藤原正彦

文藝春秋』2019年10月号が発売された。

bunshun.jp

 

特集は「日韓断絶」だそうだが、そもそもの事実認識から間違っているから読むに値しない(これを買うなら『世界』(岩波書店)2019年10月号を買ったほうがいい。なお、本エントリーでは詳細な理由は書かないから、当ブログの検索で「韓国」と打ち込んで調べてね)。しかし優しい(?)筆者は、そんな読むに値しない記事もかばってあげる。というわけで、今回は、p95~の、藤原正彦さんの「日本と韓国『国家の品格』」をざっと検討する。

 

p96で、藤原さんは

韓国経済が悲鳴を上げるほど痛めつけないと、国家間の約束を破るということの重大さがわからない

と書いた。先述の「事実認識から間違っている」というのは、上述の「国家間の約束を破る」ということがないからである。あくまで日本政府がそう言っているだけで、行政と司法の判断が別になることくらいはあることなのだ(2019年9月14日追記。

 

kiyotaka-since1974.hatenablog.com

 をご一読)。なお、徴用工判決は私人間の訴訟である。それはさておき、「悲鳴を上げるほど痛めつけないと」という表現から、藤原正彦さんの憎悪が垣間見える(「惻隠の情」(p101)のような表現があっても)。

 

続けてp96に

インターネット上では一部の日本人が韓国を誹謗中傷する発言を繰り返しています。これでは韓国と同じレベルになります

という表現も、韓国はレベルが低いと書いており、藤原さんの憎悪が垣間見える。

 

少々飛ばしてp101には

日本人は(略)ユーモアについての豊かな感性を育んできました

とし、

今の韓国を見ていると、すぐに逆上し、自国の論理を一方的にふっかけてくる(略)「ユーモア」も持ち合わせていないように感じます

と比較する。しかし、事実は、日本が「すぐに逆上し、自国の論理を一方的にふっかけて」いるのだ。その一つが、藤原さんの表現を借りると「国家間の約束を破る」というところである。また「悲鳴を上げるほど痛めつけ」ようとして(

 

kiyotaka-since1974.hatenablog.com

 、読んでね)いるのも「自国の論理を一方的にふっかけて」に該当だろう。

 

p102の

混迷を繰り返す韓国を再生するための第一歩は

 も上から目線で余計だろう。

 

続けて、藤原さんは、韓国には言論の自由がないとし(以下の引用はp102)、

言論の自由が保障され、権威や権力や目上を自由に批判できるようになって初めて民主主義が発達し、科学が発達します

と述べている。

 

しかし、

rsf.org

によると(いわゆる報道の自由度ランキング)、韓国が41位で、日本が67位である。まさか、表現の自由報道の自由は別物だ、と言わないよね? つまり、藤原さんの印象論は客観性がない。

 

そしてp102でも、韓国は「ノーベル賞受賞者」が「〇人」(日本は「二十五人」)の「パクリ国家」であり、「工業先進国の韓国がいつまでも豊かになれないのは」「言論の自由」がない「せいである」とする。しかし、そもそも韓国が「言論の自由」がないという事実を藤原さんは示していないし、客観性もない。

 

藤原さんは、日本を韓国より上としたかったようだが、その度が過ぎて、憎悪が出てしまい、目が曇ったようである。『文藝春秋』、廃刊でいいよ。ハハハ