清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

韓国への 憎悪を煽る? 読売が

読売新聞2019年10月28日統合版13版2、3面に、「韓国が、2020年の東京五輪パラリンピックでの旭日旗の形容を問題視する動きを強めている」(3面)ことについて、韓国に対して否定的な記事が載っている。

 

まず、原則として、応援は自由にやればいいのであり、旗が持ち込めるならば、デザインは自由であるべきだということを書いておく。

 

しかし、2017年4月の水原(スウォン)vs川崎フロンターレのサッカーの試合において、川崎サポーターが旭日旗を掲げたとき、AFCが「旗を差別的象徴だと判断し、執行猶予付き『無観客試合1試合』などの処分」(3面)を下したという事実が既にあり、微妙な問題になっているのであるから、今後の判断いかんにかかわらず、旭日旗を持ち込まないほうがいいと思う。旗と関係ない話になるが、相手の闘志を掻き立てて得なことがないのは、1989年に行われたNPB日本シリーズの、当時近鉄バファローズさんの加藤哲郎さんのコメントがあらぬ方向に行ったことを知ればよい(なお、実際に巨人軍選手の闘志が掻き立てられたかは定かではないが、そうなるかもしれない言動は慎んだほうがいいということである。もっとも、下記Smart FRASHの記事を読むと、加藤さんにそういう意図はなかったようだ)。

smart-flash.jp (2019年10月24日6時)

 

以上の程度の話だが、読売新聞の解説は全然ダメで、韓国に対する憎悪を煽りたいかのような内容だったので、以下において批判しておく。

 

まずおことわりしておきたいのは、筆者は韓国国会決議の「旭日旗」の定義を知らない。だからと言って、「一般社会では、大漁旗や社旗などで古くから用いられている」(2面)だとか「北マケドニア共和国の国旗」(2面)等のような論点ずらしはいけない。おそらく韓国が問題にしているのは「大日本帝国の軍旗」(2面)、「大日本帝国海軍軍艦旗」(2面)のことであろう。

 

3面の政治部の阿部雄太記者の解説も酷い。

 

「日本側は、韓国が旭日旗政治的主張と結び付けて批判することに不信感を募らせている」とあるが、過去に事件が起こっているんだって。そして第3者の判断も下っている。

 

「2018年の韓国・平昌五輪で、旭日旗は禁止対象とならなかった」が、これは2つのパターンが考えられる。第1に、旭日旗の持ち込みがあっても当時は禁止できなかった。第2に、サッカー会場など、夏季五輪の方が旭日旗の持ち込みが懸念される。筆者の考えにすぎないが、第2の方が事実に近い。そもそも応援旗を持ち込む状況と言えば、ある程度広い会場で、旗が凍らないことが肝心だからである(アイスホッケーやカーリングの会場に持ち込めるか未確認)。小さい旗であれば、わざわざ法律で定められていない(2面)旭日旗ではなく、国旗とされている日章旗を用いるのが合理的だろう。

 

「韓国が不法占拠する島根県竹島を描きこんだ『朝鮮半島旗』は、女子アイスホッケーの韓国・北朝鮮合同チーム(コリア)と日本チームの対戦が行われた会場に大量に持ち込まれた。日本外務省幹部はこうした韓国の対応について、『自分たちの都合の良いように政治的主張を利用し、一貫性がない』と話す」(3面)とあるが、それなら日本国領土として島根県竹島を描くのも「『政治的主張』」になるだろう(領土を描くことが「『政治的主張』」になるから)。それはさておきどこが自国領土かの問題と、どのように旗が使われたかの問題は、別に決まってるじゃん。

 

旭日旗は韓国にとって使いやすい『反日カード』になっているのが実情だ。日本政府は『韓国が今後も旭日旗などを口実に、様々な局面で揺さぶりをかけてくる可能性がある』と警戒している」(3面)とあるが、旭日旗を使わなければそれまでの話なわけだから、日本政府の対応が挑発とも言え、サッカーサポーターと大して変わらない(サッカーサポーターの件は第3者の判断もすでに出ている)。

 

韓国の言うことに従え!ということではないが、読売新聞の記事、ならびに日本政府の反応を見ると、人の言うことを聞かない手前勝手さが出ており、嫌な感じがする。