日本において一般に保守系メディアとされる読売新聞と産経新聞の編集に携わる人が文章を読めないということが明らかになったという話を今からする。
①*1読売新聞オンライン「志位委員長『他国へ侵略できないようにするのが9条』…『外国攻めてきたらどうするの』と批判」(2022年2月25日19時54分)
②産経新聞電子版「『9条で日本を守れるの?』ロシア侵攻で懸念噴出、共産は危機感」(2022年2月25日14時13分)。
それでは、①で取り上げられたツイートを。
③志位和夫さんの2022年2月24日17時51分のツイート
憲法9条をウクライナ問題と関係させて論ずるならば、仮にプーチン氏のようなリーダーが選ばれても、他国への侵略ができないようにするための条項が、憲法9条なのです。
— 志位和夫 (@shiikazuo) 2022年2月24日
④細野豪志さんの2022年2月24日21時5分のツイート
論ずべきは、憲法9条があれば日本はウクライナのように他国から攻められることはないのかということ。残念ながら答えはノーだ。わが国を守るのは自衛力と同盟、そして同志国の存在。志位委員長のロジックでは他国のための憲法9条になってしまう。 https://t.co/h6n7ME2bD7
— 細野豪志 (@hosono_54) 2022年2月24日
⑤松井一郎さんの2022年2月24日21時27分のツイート
志位さん、共産党はこれまで9条で他国から侵略されないと仰ってたのでは? https://t.co/WMqoGYkZuj
— 松井一郎(大阪市長) (@gogoichiro) 2022年2月24日
志位和夫さんは、ロシアに憲法第9条があればという話をしているのに(③にある「仮にプーチン氏のようなリーダーが選ばれても」が根拠)、細野さんは見事に誤読している。ウクライナに憲法第9条があれば、のようなことは言っていない。
同様の間違いを松井一郎さんもしているが*2、それにも関わらず記事にしてしまった読売新聞と産経新聞の見識のなさの方が深刻かもしれない。
なお付記すると、筆者が「志位 憲法」でGoogleニュース検索し、③の記事がトップになっているところの「すべての記事を見る」をクリックした結果が
https://news.google.com/stories/CAAqNggKIjBDQklTSGpvSmMzUnZjbmt0TXpZd1NoRUtEd2k5NzkzeUJCRU8yczVBa20tR0RpZ0FQAQ?hl=ja&gl=JP&ceid=JP%3Aja だが、2022年2月26日22時3分現在で『SAKISIRU』「憲法9条巡って全労連ツイッターが“サンドバッグ”状態、識者『思考能力疑う』」と題した、箕輪健伸さんの記事が載っていたが、箕輪さんは、志位さん同様の問題意識を持った全労連のツイートに必死になって論点ずらしをした、反論になっていないツイートを集めて、読売新聞や産経新聞の編集者同様、日本語能力に難があることを自ら明らかにしてしまった。