清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

池上彰理論なら 独島で決まり

 普段は読まないが、手元に『週刊文春』2022年9月1日号がある。その中の一つに、テレビにおける分かりやすい解説でおなじみの、池上彰さんの連載「そこからですか⁉」があるので、本エントリーで検討する。

 

 連載タイトルは「中国はなぜ台湾を狙うのか」(#536.第536回)であり、読めばそれなりに腑に落ちる内容だったが、唯一目をむいたのは、以下のくだりである。

 私たちからすると、「中国大陸は広大なんだから、台湾くらい独立させてもいいじゃないか」と思ってしまいますが(前後略)

 ‐「池上彰のそこからですか!? #536 中国はなぜ台湾を狙うのか」p.49

 

 引用部分の論理は、領土が広い国は、領土が狭い国にを譲ってしまえと言うように読めてしまう。

 

 となると、日本国と大韓民国は、日本の方が領土が広いのだから譲れるところは大韓民国に譲ってしまえとなってしまう。

 

 外務省HP「日本の領土をめぐる情勢 日本の領土データ」

www.mofa.go.jp

によると、「日本の領土の総面積は,約37万8,000平方キロメートルである」とある。一方、外務省HP「大韓民国 基礎データ」

www.mofa.go.jp

によると、面積は「約10万平方キロメートル(朝鮮半島全体の45%、日本の約4分の1)」とある。

 

 池上彰説だと、日本の方が領土の面積が広いのだから、竹島で争うことをやめて、韓国に独島として譲ってしまえ、となることは、普通程度の能力であれば理解できるだろう。

 

 池上さんであれ、筆者であれ、とんでもない奴だと思うのは結構である。しかし、中華人民共和国がらみだと、池上さんの説に賛成した人も多かったのではないだろうか。

 

 筆者の印象論だが、日本人は、アメリカ合衆国を正義と思い、中華人民共和国を悪、または敵と思う人が多い。しかし、そうなると、物事の判断が曇ってしまう。まずは冷静に物事を見るようにしたい。

 

 なお、筆者が、日本国と大韓民国との領土問題において、日本国に肩入れしていると思う人がいるかもしれない。それはそれで結構である。本エントリーでは、ある基準を提示されたときに、それが妥当かを検討したまでのことで、池上彰説が妥当ではないということで、中華人民共和国として台湾を独立させたくないというのをそのまま理解すべきということである。