清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

被害者を 置き去りにするが 日本らしさ?

 チッソ元社長、後藤舜吉がなくなった。ご冥福をお祈りいたします。

 

 本記事で書きたいのは、読売新聞2023年2月20日統合版13版26面に載っていたエピソードである。

 

 そのエピソードは以下のとおりである。

 最高顧問を経て(20)17年に社長に復帰。(20)18年5月に水俣市で営まれた犠牲者慰霊式の後、「(被害者救済法に基づく救済は)私としては終わっている」と発言し、被害者団体などから反発を受けて撤回した。同12月、「一身上の理由」で社長を辞任した。*1

 

 似たようなことがあったなぁ、日韓関係で。

 

 慰安婦について、「2015年日韓合意に基づけ!」だとか。

 

 徴用工(朝鮮人強制連行)について「日韓請求権協定で解決済みだ!」だとか。

 

 これらはみな同じ話である。法的には終わっていると主張して、被害者を置き去りにするという点で。

 

 もちろん、加害者側が、済んだことであると主張することが正当な場合もあろう*2。しかし、普通の人は、被害をなんらかの形で回復してほしいと思うものだから*3、加害者側が声高に「済んだこと」と言うことを批判する声が大きいのである。

 

 筆者のみる限り、水俣病に関しては、読売新聞に書いてあった通りの理由で社会的非難が大きかったと推測するが、慰安婦や徴用工についてはあまり社会的批判が大きくない。これはどうしたことなのだろうか。

 

 たしかに、日本人慰安婦はいたし*4、国民徴用令は朝鮮半島出身者のみに適用されていたわけではない。しかし、だから、「就職詐欺」*5も許され、徴用工へのひどい扱い*6をしても問題ないというのだろうか。

 

 チッソの後藤元社長の発言と、日本政府の慰安婦や徴用工に対する対応は、筆者に言わせれば同じである。日本政府、ならびにそれを支持する人は、被害者の立場に立って再考することを勧める。

 

*1:読売新聞2023年2月20日統合版13版26面による。

*2:本文の話もそうかもしれない。

*3:筆者の私見にすぎないが、読者も賛成すると信じる。

*4:「デジタル記念館 慰安婦問題とアジア女性基金」のサイトを一読されたし。ただし、朝鮮半島出身の慰安婦には21歳以下の女性がいたことについては、右記アドレスから。

https://www.awf.or.jp/1/facts-05.html 少女像が慰安婦をモデルとしているとすれば、史実なのだから文句を言う方がおかしい、となる。

*5:同前。それによると、「就職詐欺もこの段階からはじまっていることは、証言などから知られています。業者らが甘言を弄し、あるいは畏怖させるなど、本人の意向に反して集めるケースがあったことも確認されています。さらに、官憲等が直接これに加担するケースも見られました」とのこと。

*6:当ブログ「日本製鉄よ なぜ和解しないんだ?」(

https://kiyotaka-since1974.hatenablog.com/entry/2020/08/05/213242

)、ならびに「朴裕河の 説は意外と トンデモだ(リベラルと 言えば分かった 気になるか?(2))」(「三菱重工事件釜山高等法院判決 仮訳」が載っている。

https://kiyotaka-since1974.hatenablog.com/entry/2022/09/16/231141

)をご一読。