残念ながら、筆者の印象では、韓国やK-POPを快く思わない人が結構いるが、そんな人に朗報(?)。K-POPの終わりが見えてきたという話。
K-POPというのは、コトバンクにある『知恵蔵』の解説(だから古いが)によると、「韓国(=KOREAN)のポップスのこと」だが*1、本記事においては、複数人で踊るダンスミュージックとする。
それでは本題の方へ。
週プレNEWS「現役K‐POP練習生が実名告白! テレビの"オワコン化"に直面する韓流アイドル志望者たち」(2023年5月30日)
を読んで、冒頭のようなこと*2を考えた。以下、引用しつつ検討する。
韓国メディアによれば、K-POPアイドル志願者は約100万人。長くて10年ほどの練習生生活を経て、デビューできるのは0.1%程度と言われている。
とのこと。世界中から人材を募集しているから100万人は大げさではないが、それにしても多い。
――もしアイドルの夢を諦めることになったら? 不安と闘いながら夢を追いかける彼女たちに、そんな水を差すような質問をぶつけた。すると、3人の回答は共通して「学校に戻って勉強を再開したい」というものだった。
しかし、某韓国メディア関係者は、デビューできずに去っていった元練習生たちに待ち受ける厳しい状況についてこう明かす。
「まず、練習生時代が長ければ長いほど社会復帰が難しい。練習生の期間は履歴書が白紙同然になるので、そのまま就職するのは容易ではない。大学に入学・復学するにしても、高校の勉強からやり直すのは大変です。
結局、芸能関係の裏方に転向したりカフェやバーなどで働くのはもちろんですが、男はホッパー(ホストクラブ)、女はカラオケクラブなど、いわゆる夜の職業に就く場合も多いのが現実です」(韓国メディア関係者)
とのことだが、これはおそらく韓国に限らないと思う。売れれば華やか、売れなければ目立たないというのは、高所得国の流行音楽の世界では普通のイメージである*3。
一方で「ひと昔前よりは元練習たちの受け皿が広がっている」と話すのは、ボーイズIIメンなどの楽曲を手掛ける韓国の音楽プロデューサー、ユ・センファン氏だ。
「最近、顕著なのが練習生の『事務所離れ』です。いわゆる4大事務所と呼ばれるSM、JYP、HYBE、YG、その下のCUBEなどある程度規模の大きな事務所以外は、練習生の募集をしても集めるのが難しくなってきています。
最近はテレビの視聴者も減ってきていることは周知の事実であり、さまざまなリスクを取ってまでテレビを活動の主軸とするアイドルの練習生になりたいという人は、以前に比べ少なくなっているのです。
とのこと。
この部分に、K-POPの終わり(の始まり)を見るのは穿ち過ぎだろうか。事務所の大小を問わず次から次とグループを生み出すのがK-POPの隆盛につながったはずだが*4、それがなくなる可能性があるということだから、インパクトのある話である。
もちろん、いつの時代にも流行音楽は商売になるはずなので、コトバンク『知恵蔵』定義のK-POP(Kポップ)は続くだろうが、以上の理由によりK-POPの地位が下がる可能性があるのは、1ユーザー*5として複雑である。