今日は、3月の第1金曜日なので、午前10時から「A級順位戦・最終局」が、東京千駄ヶ谷の将棋会館で指されている(「A級順位戦・最終局は」最近では3月の第1金曜日か土曜日に指されることが多い)。
A級順位戦とは、将棋名人戦の挑戦者を決める定員10人のリーグ戦で、下部リーグにB級1組(定員13名)、B級2組、C級1組、C級2組(棋士養成機関の奨励会を卒業して四段になると、まずはC級2組に所属するのが原則。なお、奨励会三段リーグ次点2回、プロ編入試験合格の場合は、順位戦に参加せず、一定の成績(うろ覚えで申し訳ないが、たとえば、30局で6割以上の勝率)を修めるとC級2組に参加できる)がある。
私は将棋ファンなので、毎年この日になると何も手につかなくなる。名人戦の挑戦者は誰か(今年は郷田真隆九段に決まった。JT杯の対局で見たが、将棋も所作もカッコ良かった)、残念ながらA級から落ちてしまうのが誰か(今年は残念ながら阿部隆八段が決まってしまった。可能性があるのは、深浦康市八段、久保利明八段、丸山忠久九段(可能性順))がいっぺんに決まるのが楽しみだ(降級者には申し訳ないが、その後の棋士人生でどう巻き返すのかを見るのが楽しみ)。もちろん、将棋の内容も。
この対局の解説会には、連盟の2室で行われ、タイトル戦の解説よりお客さんが多いといわれている。また、タイトル戦でもないのに、NHKのBS-2でも放送されている。
このように注目度の高い「A級順位戦(→名人戦)」だから、朝日新聞がほしいのもわかる。しかし、もともとは毎日新聞の棋戦だったんだし、朝日が手放したときも毎日が助けたことなどを考えると、共催とはいえ名人戦を主催しようとするのはずうずうしい気がする。また、「朝日オープン選手権」の後継棋戦がどうなるかもまだわからない。「朝日オープン」をしのぐ面白い棋戦ができても、たぶん仙台では載らないだろう(朝刊に名人戦を載せないと取った意味がないのと、現在の毎日新聞の「仙台版」(仮称)でも、毎日新聞東京本社版に載っている観戦記が夕刊に載っていないのが理由)。となると、仙台の読者としては、「朝日オープン」の分だけ楽しみがなくなってしまう。(毎日と同順序で観戦記を掲載してもどちらか一方を読めば十分とも言えるし、違う順番で載せたら、わかっていることを再度見るのだから面白くないだろう(両方読むことを想定せよ))。今からでも遅くはない。朝日さん、名人戦共催を撤回して、「朝日オープン」をもっと契約金・賞金をはずんで、読売新聞の「竜王戦」と、3大棋戦を作るように努力されたらいかがだろうか。