清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

この程度の 国際会議は いらないな

「読売国際会議2007 開幕フォーラム 日本の決断―格差と再チャレンジ」は噴飯物だ。こんなのが国際会議なら、辞めてしまえという内容だった。以下、検討する。

まず、6人の識者の個別コメント。山本有二さんは以前取り上げたので省略(「非正規が いるのは非正規が あるからだ」(http://blogs.yahoo.co.jp/kiyotaka_since1974/29703041.html
参照)。

次に、ソフトブレーン マネージメント・アドバイサー(でも、たいしたアドバイスはない)の宋文洲さん。「やきもちをやめたい」って何じゃ、そりゃ?人間やめろってか?それは冗談だが。たしかに、価値観が多様になれば格差が出るというのは一理あるが、今問題なのはその格差が妥当かのはず。ずれてますな。また、正社員制度の結果が「世界でも労働時間が長く個人の時間の少ない日本社会」というのは理解できない。他国は期間の定めのない労働契約は全くないのか。また、長時間労働の原因を残業規制がないことに求めることは不可能なのか。

その他の松本武昭さん、佐藤俊樹さん、加藤丈夫さん、福川伸次さんの個別のコメントは、問題点が見当たらないので、省略。

それでは次に識者の議論について。

まず、宋さん、「日本は現在も格差は小さい」という根拠を示してください(ないのでは単なる印象論じゃん)。たしかに、アメリカに比べて経営者と労働者間の年収格差は少ないというのを聞いたことがあるが、貧困率(国民を所得順に並べて、真ん中の順位(中位数)の人の半分以下しか所得がない人(貧困率)の比率。道幸哲也『15歳のワークルール』p48から引用)はOECD加盟30カ国の中で第2位だよ。これでも「格差が小さい」って言えるのか?

次に、宋さん。「正社員制度をやめるべき」「契約は期限を決める」どちらもどんな理由があって言っているのかな(「次に、ソフトブレーン」以下の段落参照)。もしかして、自分の都合?ここは社会問題を考える場であって、わがままを言う場所じゃないんだよ。

第3に、山本さん、「(役員報酬などを)法律で規制する」のは難しいだろうが、「利益を従業員に還元する方向を模索する風潮」があれば今の社会になるか!

第4に、加藤さん、「格差是正のためにいろいろな規制が加えられようとしているが、国の役割は経済界の自由競争を尊重し、その上でチャンスを生かせない人に十分な配慮をすること」って、配慮がないから議論してるんでしょう。また、「労働分配率を見ると、日本は欧米主要国とほぼ同水準」でも、そのしわ寄せが一部の人に過酷なまでに行っていいのか?ぬるま湯の議論ですな。

第5に、松本さん、「多様な働き方」って、それは企業の都合でしょう!企業は競争に勝つために人件費を削減したいの!その手段が派遣などの「多様な働き方」なの!せいぜい多様な働き方で認められるべきは、フルタイムとパートタイムぐらいだろう(あと、期間の定めのある契約はなるべく制限する)。民主党が労働者の立場に立っていないのは、松本さんの話からもわかるな。これじゃ、ああ勇ましや!の自由民主党に支持が集まるわな。あと、次の加藤さんの話もそうだが、職業意識を鍛えても、企業が雇わなければ意味がないんだけど、その程度のこともわからないのかな。馬齢しか重ねていないじいさんにはなりたくありませんな。

第6に、またも宋さん。「残業を辞めるべき」といっても、仕事量が多いならやめられないじゃん。割り当てる仕事量を減らすか、時間規制を提案すべきじゃないの?

第7に、宋さん、「中国人は格差に寛容で、格差を許容している」そうだが、それは、ヨーロッパ人より日本人のほうが労働時間に寛容だと言うのと同じだな(意識の問題。中国はやっと資本主義が始まったばかり)。続きを読むと「格差があると原因と関係なくしっとする」とまたも個人の嫉妬を持ち出す。社会がどうするかの話し合いをしてるんじゃないの?バスケットボールで言えば、宋さんはファイブファールで退場だな。