読売新聞朝刊暮らし・教育面14ページの連載「教育ルネサンス 奉仕とボランティア」が終わった(右記の読売新聞のサイトに10回分載っている。http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/)。
生徒や先生のボランティアの実践がたくさん載っているいい連載だったが、第1回の都立高校の奉仕必修化に疑問を持った。その理由は、「その意に反する苦役」(憲法第18条)になるのではないか、ということである。すなわち、「その意に反する苦役」とは、広く本人の意思に反して強制される労役だが(芦部信喜『憲法』(新版補訂版 岩波書店))、この定義からすると、奉仕活動をしなければ卒業できないのだから、「本人の意思に反して強制され」ていると言えるので、憲法違反なのではないかということである(なお、授業は「労役」(身体を労して役務に服すること。また、その仕事。『広辞苑』(第4版 岩波書店)参照)ではないので、「その意に反する苦役」には該当しない)。
ところで、小中校では給食当番があり、小中高校では掃除当番がある。これらも、一見すると、「その意に反する苦役」に該当するが、それも憲法違反なのだろうか、と考えてしまった。それと同時に、アメリカでは掃除当番がないというのを何かで読んだことがあるが、こんな理由があるのかな、と思った(実際にはアメリカの学校のことはわからないので、各自調べてください)。
それにしても、学校に通うということは、刑罰を受けるのに似ていますね(アメリカには奉仕命令があるのを聞いたことがある)。大変だなぁ。