清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

読売の 社説はこれで いいのかな

今日の読売新聞社説、「参院選投票日 日本の将来見すえた選択を」はいいのだろうか。

問題のある箇所を引用する。

(引用開始)
選挙結果が、今後の政治動向や国会のあり方に重大な影響を及ぼす可能性があることも、留意しておきたい。

 参院は、1989年参院選自民党単独過半数割れしてから、政局を混迷させる火種ともなってきた。

 今回、仮に参院与野党勢力が逆転すれば、参院での法案処理の主導権は、与党から野党側に移る。

 もちろん、首相指名や予算の議決、条約の承認は衆院が優越する。法案が参院で否決されても、与党は、衆院で3分の2以上の多数で再可決して、成立させることができる。

 だが、現実にはそう簡単なことではあるまい。野党の出方次第では、迅速を要する内外の重要政策の遂行に支障が出たり、国民生活関連の法案すら成立せず、政治の無用の混乱や停滞、空白を招いたりすることもありうる。
(引用終了)

1.この内容であれば、与党への投票を煽っていると解釈可能である(野党が勝つと、「政治の無用の混乱」等を「招いたりすることもありうる」から、与党に投票しようともとれるから)。

2、「政治の無用の混乱」について付言すれば、国民の意思表示の結果を「無用」というのは、公職選挙法第148条第1項但書の「歪曲」(広辞苑によると、「正しい事実を意図的に歪め曲げて悪くすること」。仮に混乱しても、それは国民の選択の結果だから、「歪め曲げて悪くする」と私は解釈した)に当たる可能性がある。

新聞は「選挙の公正を害してはならない」(公職選挙法第148条第1項但書)のに、日本一(発行部数)の新聞がこんなことを書いていいのだろうか。

(追記)2007年7月29日記
上記に加えて、橋本五郎さんが書かれた1面、「拝啓 有権者の皆さんへ」も、公職選挙法第148条第1項但書の「選挙の公正を害してはならない」に該当するのではないか。引用しながら論じてみると、「これまでともすれば、年金の記録漏れへの対応や事務所日問題にばかりに光が当てられてきました」という自由民主党にとってネガティブな表現の後に、「しかし、59年ぶりの教育基本法の改正、自衛隊が発足して50年以上経っての防衛庁の省昇格、憲法改正のための国民投票法の制定、公務員制度改革なども踏まえて、きちんと評価すべきです」と、自由民主党にポジティブな表現で書いているので、自由民主党を評価し、投票すべきだと読めるからである。前に戻って、「野党政権が射程に入ってくるという道です。この場合、国政が停滞することはある程度覚悟しなければならないでしょう」という野党が勝つことについてネガティブな表現と併せ考えると、与党支持の姿勢は明確である。1面と社説で「選挙の公正を害して」いると疑われる内容の評論を載せるようでは、日本国の新聞としては失格といわざるを得ない。