国民年金の納付率が4年ぶりに減っているという。
たしかに、社会保険庁の不祥事に原因はあろう。とりわけ、不祥事の事後処理に追われ、徴収がおろそかになるのはありうることだろう。
でも、社会保険庁の不祥事って、本当に全部が全部社会保険庁の職員が悪いのか。
今後、社会保険庁職員関係の横領事件というのは、結構発覚すると思われる。しかし、金銭を扱う組織に横領事件というものは付き物で、許せないことだとは思うが、社会保険庁独特の問題とは言いがたい。
むしろ、一部の不祥事は、職員より、長官のほうが問題と思われるものもある。
たとえば、「本人の申請がないまま、低所得者らの保険料支払いを免除・猶予するという不正」(下記の、産経新聞のサイトから引用)について言うと、”ずしも本人にネガティブな効果を及ぼすわけではない(追納可能)。△爐靴軾麁颪気譴襪戮は、納付(というより、生活)の実態を知ろうとせず、数値目標を掲げた村瀬長官ではないだろうか(今日の読売新聞朝刊社会面31頁の「「延滞金」減額」についてもそう。)。
また、今日の読売新聞朝刊社会面31頁の「適用届、不正取り消し」だって、単に「社会保険事務所長の決済」がなかっただけで、特に非難に値しないのではないか(その業者が払えるのに嘘をついて、だまされたほうがよほど問題)
社会保険庁(特に、職員)の年金管理は非難されるべき点は多い。しかし、それにかこつけて、真に追及すべき問題はそっちのけで、社会保険庁(特に、職員)を叩くのはよくないだろう。
参照サイト
読売新聞(http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kaigo_news/20070811-OYT8T00077.htm)
産経新聞(http://www.sankei.co.jp/kyouiku/fukushi/070811/fks070811001.htm)