清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

行政は 司法理解せず ダシにする

薬害C型肝炎訴訟において、福田康夫内閣総理大臣は、一律救済のために、議員立法で対処する旨を表明したようだ。

原告の望みであるから、一律救済を表明したのは、かなりの前進で、喜ばしいことなのだろう。しかし、あえてケチをつけてみたい。

それは、行政が司法の枠を超えることができないとして、議員立法で対処することである。

理由は以下の2点。

第1点は、司法に対する無理解。民事訴訟(国家賠償。第1点内のカッコ内は本件の場合)は、原告と被告(国)の話し合いが中心で、話し合いがつかない場合に司法が介入するものだ。司法を超えた救済を否定するということではない。国に不利益な判決が確定した場合には従わなければならないが、だからといって、より不利益になっても、国が自発的に請求を認諾したり、救済案を出すことを否定するものではない。

第2点は、議員立法に反対する政党は、被害者のことを考えていないという印象を与えかねないところ。これは政争の具ではない。過去における厚生行政の責任をいかにとるかということなのだから、議員立法は不適当だろう(むしろ、内閣提出法案の方が筋が通る)。

過去の不手際に真摯に反省することなく(責任を認めて救済することを前提とする)、他の政党の議員までダシに使うやり方は、姑息と言わざるを得ない。