清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

正論に 謬論2つ あったとさ(2)

「正論に 謬論2つ あったとさ(1)」(http://blogs.yahoo.co.jp/kiyotaka_since1974/39233745.html
の続きです。

p138~に、「日本の子供の心はどう荒廃したのか」という千石保さんの論文があるが、千石さんの心が荒廃していることがわかる。『戦前の少年犯罪』(管賀江留都・著 築地書館。戦前の少年の心の荒廃ぶりなどがわかる)などを読む気力がなくなるほど荒廃しているらしい。

バカバカしいことを承知で千石さんの荒廃ぶりを指摘したい。構ってやってるんだから、千石さん、感謝しろよ!

まず、p139中l4、「現在の日本の子供の状況は、勉強が必須の生きる手段ではなくなった」とあるが、経済状況などで勉強の有無が有利にも不利にもなるので(そうでなければ、大卒も高卒も就職決定率が常に同じとなるが、そんなことがあったならご指摘願いたい)、少なくことも客観的状況とは違う。

次にp140上l13、「不登校に加えて働く意欲のないニートが出現」したのが、「1980年代の価値観の延長線上」とあるが、”堙亶察甞惱意欲がないということにはならないし(勉強ならどこでも出来る、人間関係に悩む、など)、▲法璽箸呂い弔了?紊任發い襦福悒法璽箸辰童世Δ福』(本田由紀ほか 光文社新書)、ならびに前述『戦前の少年犯罪』参照)など、分析に全く根拠なし。

p141上l15から、アンケートに沿って記述を進めているが、出所や、誰に聞いたのかなどが全く書かれていないので(見落としがあるかもしれない)、賢明な読者ならここで読むのを止めるだろう。これからはもっとバカバカしくなるのだが、ついでだから指摘しておくか。

まず、「自分がダメな人間と思うことがある」75%、「授業をさぼりたいと思う」35.8%、「学校を休みたい気持ちになる」27.1%ところから、「やる気がない」と結論付けているが、最初は説明習慣の問題かもしれないし、後2者は疲れているかもしれず(体力、入学試験の低年齢化など)、「やる気がない」との結論を直接に導くのは困難だ(読者の皆さんだって、後2者のような気持ちになったことぐらい、あるでしょう)。

p142上l12「2006年の調査によると、(中略)3割弱の生徒は、「高校まで」や「専門学校」を希望した。明らかに上昇意欲の減退」たとするが、親に金がない可能性もあるので(大多数は仕送りしてもらう。提言するならば、大学までは国公立ならば学費ぐらい国などが面倒を見ろよ、ということである)、この分析もダメ。

p142に、「野放図な放任の代償」として、「午前10時ごろ」に教室に入った生徒のことが書かれているが、両親が早く働きに出る(p142中l20)ことを問題視すべきだろう(住宅政策など)。

p143上l6「授業時間に席を離れ」るとあるが、この程度のことは昔からある(『戦前の少年犯罪』をお読み)。

p143中l8からは、1980年より2002年の方が授業が難しいと思う者が多くなったことを、「不勉強」のせいとしたが、どこからこう解釈したのか(教師の質、授業内容、など、いろいろな理由が考えられるのに)。

p146上l18からは、女子中学生がスポーツマンに告白してフラれてから誰彼構わず告白して嫌われていることを「幼い」としたが、1人だけの例で語られてもねぇ。

p147上l9「親も自立せよ」の段落は論外。下l8「「金は出すが世話は他人に頼みたい」という回答は、背筋が寒くなるような冷たさを感じる」とあるが、こちらの「背筋が寒くな」ってしまった。一例を挙げると、「経済的支援をするが、介護は他人に頼みたい」という選択肢は、2005年(18.3%)にしかないが、「100%ではないが、自分のできる範囲で親の面倒を見たい」(1996年にしかない!)の75.2%の中には、「経済的支援をするが、介護は他人に頼みたい」という人もいるだろう。このデータからわかることは、2005年の高校生の方が親孝行である可能性もあるということである(どんなことをしても親の面倒を見たいという選択肢を選んだのは、1996年は15.8%だったのに対し、2005年は43.1%)。

とにかく、今の子供を叩きたいという荒廃した心で分析したために、バカバカしいものになってしまっているようだ。

*(1)、(2)とも、借りて読んだため、基本的な情報が漏れている場合があります。本屋さんで立ち読みでもいいから(取り上げておいてナンだけど、本当にバカバカしい)、ご確認を(気づいたら修正の予定)。