新テロ特措法案の衆議院での再可決(憲法第59条第2項)において、民主党の代表の小沢一郎さんが棄権したことが物議を醸しているようだ。
しかし、これは特に問題はない。なぜなら、本会議の定足数は満たしているし(憲法第56条第1項によれば、総議員の3分の1だから、自由民主党の議員が全員出席すれば、議決できる)、小沢さんが欠席しても大勢に影響がないからである(民主党所属議員が全員欠席しても問題がない。もっとも、反対票を入れてアピールした方がいいのは言うまでもない)。
ところで、今日の讀賣新聞朝刊2頁(仙台では)によると、小沢さんは、「マスコミは、首相や閣僚が本会議を欠席しても批判しない」と言ったそうだが、もし事実ならば、こちらの方が問題だろう(憲法第63条によると、「内閣総理大臣その他の国務大臣は、(中略)答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない」とある。もし「出席を求められたとき」に出席しなければ大問題だし、そうでなくても、国の舵取りをする態度とは言えない)*。読者の皆様やマスコミは、怒るべきところで怒ってほしいものだ。
もっとも、小沢さんは、大阪府知事選挙の応援に行ったそうだが、それが効果的かはわからない(おそらく、有名な橋下徹さんが大阪府知事になると思う)。大阪府知事選でも。「小沢さん いてもいなくても 同じだよ」と言えるかもしれない。
*2007年1月19日記
「すべての本会議」だそうです。それでも、「すべての本会議」に出ない内閣総理大臣や国務大臣のほうが重大だと思うけど(出席の義務は憲法には書かれていないが)。