「再生会議 最終報告も 全然ダメ」(下記「トラックバック先の記事」参照)のつづき。
「2、これまでに実施された提言実現のための取組」に目を移すと、まず、「子ども農山漁村交流プロジェクト」は知らなかったな(善悪不明)。
第2に、「深夜、休日を含む「二十四時間いじめ相談ダイヤル」の開始」は結構だが、相談者、被害者、ともに、まず寝た方がいいような気がするが。
第3に、「教員免許更新制」や、いわゆる教育三法の改正が今後にいい影響を与えるかはわからない(証明は難しい。理由などいろいろ考えられるから)。
最後に、「3、提言の実効性の担保のために」は飛ばして、「(別添)フォローアップのためのチェックリスト」を見てみると、ダメなところが結構ある。以下列記。
▽徳育と体育の充実【直ちに実施に取りかかるべき事項】(2)体験活動の推進(小学校での自然体験・農山漁村体験、中学校での社会体験、高等学校での奉仕活動)→あくまでも、強制労働にならない配慮が必要。
(3)いじめ問題への対応(反社会的行動を繰り返す子供への毅然とした指導など)→反社会的行動を繰り返す子供には、毅然とした指導だけではダメだろう。そういう子供って、そもそも学校に行きたいと熱望しないだろうからだ(企業内では、賃金・給料が出ないと強いプレッシャーになるが)。
▽学力の向上【検討を開始すべき事項】(4)「六―三―三―四制」の弾力化(小中一貫校、飛び級の検討、大学への飛び入学の促進など)→あまり意味があるとは思えないが。世界中のどのくらいの人が、飛び級などで学んで普通の人より人類社会に多大な貢献をしているのだろうか。
▽教員の質の向上【直ちに実施に取りかかるべき事項】(1)教員免許更新制、教員評価、指導力不足認定、分限の厳格化、メリハリある教員給与→管理強化につなげないように。
(2)社会人等の大量採用→効果があるのかは厳密な検討が必要だろう。こんなことを言っておいて、「文部科学省と教育委員会は学校を信頼し」と書くのでは矛盾している(1、提言の実現に向けて【教育現場】保護者の信頼に応える学校づくり)。
▽教育システムの改革【直ちに実施に取りかかるべき事項】(1)学校の責任体制(副校長、主幹教諭等の配置、校長裁量経費、教員の公募制など校長の裁量・権限の拡大や任期の延長、優れた民間人の校長等への登用、組合との関係の是正)→たとえば、民間人として優れた人が校長として優れているのか。あまり有益とは思えないが。
▽大学・大学院の改革【直ちに実施に取りかかるべき事項】(2)国際化を通じた大学・大学院改革(九月入学の大幅促進、英語による授業の大幅増加―当面30%を目指す)→英語授業の増加や9月入学の促進はどうか。(すべての段階での9月入学の検討が先)。
▽社会総がかりでの対応【直ちに実施に取りかかるべき事項】(2)俗悪番組、出版物、ゲームの有害情報に対するメディアやスポンサー企業の自粛・自主規制→何が「俗悪」?表現の自由にも配慮せよ。「俗悪」とされる番組も、ストレス発散など、それなりに有意義なところもある。これは親のしつけが一番大事だろう。
【検討を開始すべき事項】(6)携帯電話のフィルタリング義務付け→これも、有害サイトをどう区別するか(完全にはできまい)。
(7)幼児教育の充実(幼児教育の無償化)→全部の無償化を提言しないと(経済的、社会的、及び文化的権利に関する国際規約第13条第2項)。
*参照サイト 東奥日報の「詳報/教育再生会議の最終報告全文 」(http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2008/20080131.html)