中日新聞「裁判報道にゆがんだ認識 母子殺害事件でBPO」(http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008041501000697.html)
によると、「山口県光市の母子殺害事件の裁判を扱ったテレビ各局の番組について、放送界の第三者機関「放送倫理・番組向上機構(BPO)」の放送倫理検証委員会は15日、「多くが極めて感情的に制作されていた」などの意見を公表、裁判制度に関するゆがんだ認識を与えかねないとの見方を示した」という。
当然である。
弁護士、ならびにこの事件の弁護団を批判してはいけないわけではない。
しかし、弁護士の役割を無視した批判(橋下徹大阪府知事(一応弁護士だが)が言うような、被害者に対する配慮や国民への説明義務は、ともに不要(被害者について付言すれば、配慮したほうが有利な場合にだけ配慮すればよい。被告人に不利な場合は配慮すべきでないときがある))や、被害者感情だけしか考えていない批判(大した検証もせずに、被告人は被害者を傷つけようとしている類のもの)は、無意味である。
公判段階では、双方の主張を淡々とそのまま流せばよく、コメントは不要である。批判をするならば、判決が出てからでも、遅くはない。