YOMIURI ONLINEの右記のページ(http://www.yomiuri.co.jp/sports/soccer/foreign/news/20080206-OYT1T00708.htm)
によると、国際サッカー連盟(FIFA)のブラッター会長が、クラブ間の試合で外国籍選手の先発を5人までに制限する「6+5ルール」を、FIFA総会に提出する考えを明らかにしたという。もっとも、「EU(欧州連合)内では、域内の労働者は国籍に関係なく、移動の自由が保障されていることから、サッカーだけに例外を求めるのは困難で、実現には曲折が予想される。強豪クラブの強い反発も必至だ」という。
上記のページによると、その理由は、地域性だったり(外国人ばかりではどこの国のチームだかわからない)、クラブ所属国の若手に出場機会を与えたりすることだったりするようだ。
他の記事も調べたが、私の知る限りでは、先発だけが制限されるようで、控えの選手(サッカーの場合、3人出場可)には制限がないようだ(だから、試合途中では、8人が外国人ということがあり得るようだ)。
私としては、これに対する賛否は特にない。いい選手であれば外国人でもいいと思う反面、その国の人が1人もいないというのもどうかとも思うからである。もっとも、アメリカのトップスポーツでは、こうした発想は浮かばないだろう(前者の主張の方がアメリカでは大きいと想像する)。
この記事を読んで考えたのは、日本のプロ(トップ)スポーツの外国人枠が妥当かということである。
NPB(プロ野球)は、1軍の外国人枠は4人(投手、野手(捕手、内野手、外野手)はそれぞれ最大3人まで。投手3人+野手1人、投手2人+野手2人、投手1人+野手3人のパターンがある)である。上記のサッカーの基準からすれば、ギリギリと言ったところだろう。
問題なのが、バレーボールとバスケットボールである(最近関心が持たれているハンドボールについては調べていません)。バレーボール・Vプレミアリーグは外国人枠が1人である。しかし、国際大会のほとんどが日本開催で、それなりの集客が期待でき、世界一のリーグになりうるVプレミアリーグが、いい選手を集めることを考えないのはいかがなものか。上記のサッカーの基準からすれば、2人にすべきである。
JBLは、現時点では2人だが、来期からは、登録2人、出場1人になる。しかし、いい外国人選手に揉まれることが強化に大切なはずであり、その観点からすると要らぬACTIONである。今からでも遅くはない。登録も出場も2人の現行方式にすべきである(登録に制限をなくしてもいいが。下記)。
bjリーグには外国人の制限がない。これは2つの観点から問題である。1つは、どこの国のバスケだか戸惑うことがある(大阪エヴェッサみたいな出場4人状態だと私でも戸惑う)。もう一つは、外国人の質の担保である(サラリーキャップがあるので、外国人をたくさん入れることは、個々の外国人選手の能力に問題が生じかねない。また、日本人選手の質の担保も問題(日本人に払えるサラリーがない))。バスケの場合、サッカーの基準で考えると出場2人(登録は何人でもいいかもしれない)が妥当だと考えるが、新設リーグで個性を出さなければいけないbjリーグには無理かもしれない。
*追記 2008年5月31日記
2008年5月31日の読売新聞スポーツ面23ページによると、「6+5ルール」が国際サッカー連盟(FIFA)総会で承認されたという。
といっても、いきなり減らすのではなく、2010年に7人、2011年に6人、2012年に5人と徐々に減らすようだ。
「労働者の移動の自由を保障するEU法令に抵触する」(2008年5月31日読売新聞より引用)という問題は、EU所属国の別枠を作ったり(外国人5人+EU他国数人)、EUを1つの国とみなすことになるのだろうか。