清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

被害者への 同情結構 恣意的か

MSN産経ニュース「東京・府中ホームレス変死 「殺人」と断定 警視庁
」(http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080627/crm0806271149013-n1.htm
によると、東京都府中市で、ホームレスの方が殺され、その他のホームレスの方2名が襲われる事件が起こった模様。

読者の皆様、どう思われましたか?

まず、本題とズレるが、一般論として、こういう事件は若者が犯人である場合が多い(一連の事件は「3月の事件で目撃された男は20~30代」)。若者は社会の厳しさを知らないので、ホームレスがさも悪いかのように考えがちなのだろう。

それでは本題。「犯人も捕まっておらず、不安でしようがない」と思われた方。普通の反応だとは思うが、足りない。

正義感の強い読者の方ならば、「殺した人を許すまじ」と思っていることだろう。

ただ、こう思った方もいるのではないか。すなわち、「外に寝ているから悪いんだろ。自己責任だね。」だとか、「ホームレスは価値のない人間なので殺されても仕方がない。」だとか。もしこう考えたのならば、とんでもないことだ(被害に遭うのは加害者が悪いし、ホームレスが無価値なわけではないから)。

でも、私がいろいろ見聞する限りでは、被害者に対する同情は、上記のような結構恣意的なものが多い。すなわち、自分が好みの被害者の方には同情し、そうでない人は罵倒するというパターンがある。

他の事例で言えば、たとえば、イラク人質事件。“蛤疊鏗下圓砲發かわらず、自己責任論に基づいた罵倒がはびこったものである。△△隣巴徃鏗下圓諒?、「イラクの人質と同じにしないでくれ」という言動をしたととれる内容の見出しが載った(どの雑誌か忘れたが、おそらく編集の人が勝手に作ったのだろう)。同じ犯罪被害なのに。

「被害者は、その尊厳に対して同情と尊敬の念をもって扱われるべきである」(犯罪及びパワー乱用の被害者に関する司法の基本原則宣言第4条)。どのような状況の被害者にも、この条文が当てはまることを肝に銘じるべきだろう。

なお、ついでに書くと、犯罪被害者には同情するが、「シナ」だの、「チョン」だのという差別用語を平気で使うのがいる。傷つけられている面では同じなのに、この違いは何なのだろうか。エセ人権論者なのだろうな。