清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

派遣はね クビを切りやすく するためさ

NIKKEI NET「トヨタ九州、派遣800人を契約解除 米市場不振受け」(http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20080805AT1D0500905082008.html
によると、「トヨタ自動車の生産子会社、トヨタ自動車九州(福岡県宮若市)は5日、従業員の約1割にあたる800人弱(上記サイトによると、「6月上旬に350人弱、今月に入って450人弱の派遣社員を契約解除」とのこと。―清高注)の派遣社員を同日までに契約解除したことを明らかにした。同社が大規模な人員削減に踏み切るのは初めて」という。

ここに派遣の現実が現れていると思う。すなわち、人員過剰になった場合に、クビを切りやすくするためである。「大規模な人員削減に踏み切るのは初めて」でも、それは変わらない。

まぁ、派遣労働が問題になる昔から、非正規雇用からクビを切るのが日本の企業の常態でしたがね。

私も、最初は、非正規雇用を増やした企業が悪いと単純に思っていた(今でも思っているが)。しかし、もしクビを切れなければ企業自体が倒産するとなれば(本当に倒産するかはケースバイケース)、クビを切りやすい人をつくる気持ちも最近になってわかるようになってきた。

これ(派遣など、非正規雇用からクビを切られること)がダメならば、現在の正規雇用のクビを切りやすくするのも一法である。しかし、これは、解雇についての判例を変更しなければ無理だし、第一、こうなったら労働組合が黙っていないだろう(連合あたりがすべての労働者の味方になることはない。少数派の非正規雇用(全労働者の約3分の1と聞いたことがある)など、イザとなれば捨てるのだろう)。

もちろん、経済成長が続き、安定した雇用形態が永続すればいいのは言うまでもない。しかし、そんなことが現実になるとは思えない。となると、クビになるリスクを誰かが背負わなければならないのはやむを得ないことなのだろう(共倒れの選択肢もあるが)。それを特定の人に押し付けるのか(今までの日本)、すべての労働者が背負うのか(英米(だけ)は、正規雇用でも解雇されやすいそうだ。白川一郎『日本のニート、世界のフリーター』(中公新書ラクレ)参照)、難しい問題だ。利害関係がなければ、私見は後者だが、安定した職についてしまえば、絶対手放すのはイヤだもんな。