清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

経済誌 いろいろ読んで みてみたよ

唐突だが、今秋発売の経済誌を何冊か読んだ。それで気づいたことを書き留める。

1.「週刊エコノミスト」2008年9月23日号(毎日新聞社。なお、これが「経済誌」かは議論の余地があろう)

p3の宋文洲さんのコメントに感銘。いわく、「スポーツは健康な肉体と精神を促進するためにあって、国威発揚のためにはない」。その通りです!ただ、作戦を楽しむなど、いろいろな楽しみ方はあろう。

2.「週刊ダイヤモンド」2008年9月20日号(ダイヤモンド社

p81の「3分間ドラッカー」。自己啓発、方法論、ハウツー重視は同感だが、そもそもドラッカー流の「道徳」って、何(正しい価値観はあるそうだが、記事には「道徳」の定義、ならびに参照ページがなかった)?

p79「大人の陰山メソッド(95)は、相変わらずお子ちゃまレヴェル。
外国(=米国)留学生の比率が低いことを嘆いているが、どこで勉強するかより、何を勉強するかが大事なのでは?また、「世界標準」と書いてあっても、無償教育の提言がない。だから、「相変わらずお子ちゃまレヴェル」なの!

p78のフェニックス証券株式会社代表取締役社長、丹羽広さんのコメントがダメ(なお、広告)。

ゆとり教育でハングリー精神を欠いた子供」?授業時間や教育内容の削減がハングリー精神をなくすというのはよくわからない。親の世代の経済的成功はたしかにハングリー精神をなくすとは思うが。

「寝食を忘れて働ける若い力」?ど素人だな。健康維持に寝食は欠かせないだろう。厳しい競争をしているアスリートだって気を使っているのに、普通のサラリーマンは気を使わなくていいのか?それとも、丹羽さんは、若い人に「カローシ」になってほしいのか。

p134,135の「「超」整理日記」(野口悠紀雄さん)。人身事故のアナウンスにつき、「かつての日本では考えられなかった状況だ」とのことだが、もしかして、国鉄がよかった?

3.「週刊東洋経済」2008年9月20日号(東洋経済新報社

p9 経済を見る眼(河野龍太郎さん)にこんなことが。すなわち、「規制緩和が所得格差を拡大」というのは誤りで、「消費者から不当に奪っていた既得権益が消滅」したに過ぎないという趣旨のことが書かれているが、ラフである。新規参入の人を無視しているから。すべての労働者が解雇されやすい状況でないと、河野さんの見解は成立しないのではないか?

p24、25の「市場観測」において、ジェームス・マコーマックさんが、「年金、健康保険、福祉一般」の対GDP比率を減らす提言をしているが、これがために消費が冷え込むことはないのだろうか(将来の不安のために)。

p131で、石弘光さんが、増え続ける社会保障費は、消費税で対応すべきだという趣旨のことを言っている。それに反対はしないが、なぜ企業の負担の問題は無視するのだろう(誰の本かは忘れたが、日本は企業の社会保障の負担が低いという説がある)。所詮、自由民主党政権の委員をやっていたのだから、自民党ヨイショなのだろう。

また、小沢民主党の政策の実現可能性を問題としている。これ自体は間違いではないのだろうが、政治は財政だけでやるものではないことを知らないようだ(哲学も大事。選挙時に財政のめどを明らかにしなければならないのだろうかは個人的には疑問(ただ、事後的チェックは必要だと思う)。もっとも、国政調査権憲法第62条)を積極的に発動して、財政の目途はつけるべきだと思うが)。

最後に、佐藤優さんの「知の技法 出世の作法」p139に拠れば、「エリートの考えが「文藝春秋」に出ている」とのこと。自由民主党政権が続いている間は正しいが、内容が正しいか(執筆者が信頼できるか)は別論だと思った。