清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

橋下さんに 軍配上げるの ムリだよな

10月26日に、堺市内で「大阪の教育を考える府民討論会」が開かれたそうだが、その模様が、J-CASTに載っている(「橋下知事VS日教組教師 討論会場の反応は…」(http://www.j-cast.com/tv/2008/10/27029259.html
)。

J-CASTを見た限りでは、橋下府知事の完敗である。

「ヤジと怒号」(以下、カギカッコ内は、上記J-CAST)はよくないとは思うが、エキサイトしたのだろうか。それはさておき、「教員の数を増やしてくださいよ」は、正論だろう(もっとも、教員1人あたり生徒何人にするかの正しい見解は難しいが)。「「日本一を目指す」」(橋下府知事のコメント)という根性主義ではダメである。

「「私は大阪の行政のトップで教育に責任がある。ところが、一生責任とらずに公務員の身分保障の中でぬくぬくとやってる」」もダメである。教員の教育・学問の自由に配慮していない愚見である、とだけ言っておこう(もっとも、「一生責任を取らず」ではないが、終身在職権(教育の世界ではあるそうだ)をどう付与するかは、難しいのだが)。

「「自分の地域の結果を知りたくないですか? 」」(ラジオ番組のコメント)も、おかしい。全国平均と、自分の学校やクラスだけ(まさか、これらのデータは先生方は把握してますよね?)、先生が知ればいいんじゃないか?親としたら、せいぜい全国平均、又は目標点(個人的には、最低の目標点こそ公開すべきだと思う)と、自分の子どもの点数だけ知ればいいんじゃないか(もっとも、情報公開の流れがある現実では、よほどの根拠がなければ、公開できないとするのは難しいとも思うが)?

日教組だという女性教師が、「くそ教育委員会とは暴言だ」と批判」したが、これも問題ないだろう(表現が下品と思うから)。

「「とにかく基礎、基本を徹底させること。これが学力の基本。子どもたちに夢を捨てさせないためにこれをやるしかない」」も、疑問。「基礎、基本」=簡単というわけではないし、先に進めばわかるということもあるのですよ(野口悠紀雄『超勉強法』(講談社文庫)参照)。また、学力テストの公表・非公表で予算配分を決めると聞いたことがあるが(右記のスポーツニッポン橋下知事がFMで「くそ教育委員会」発言」(http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20080907063.html
参照)、もしそうなら「子どもたちに夢を捨てさせないため」とは逆なのではないか(公表・非公表は子どもたちとは関係ないだろう)?

「「子どもたちをこんな先生に任せておけないんですよ」(中略)「中山大臣の発言は正しいじゃないですか。現場をみてくださいよ」」→なぜ「先生に任せておけない」と言ったのか不明。エキサイトしている場面だけ見てもねぇ。橋下さん、普段の授業を「見てくださいよ」。もっとも、教育の素人が見て簡単にわかるわけはないが、問題意識を持つのはいいだろう。

「「なにか注意したりすると、保護者がワーワーいってくる。ちょっとごっつんとやったりすると、やれ体罰だと叫んでくる。こんなことで、赤の他人である先生が教育なんかできない。どこまでそれを許すか。家庭なり地域のコンセンサスを形成していくこと」」→この発言自体で、橋下さんは、教育を語る資格ゼロだとわかってしまいましたな。2度と教育に口を挟むな!!!と過激に書いたのは、体罰は学校教育法第11条(なお、児童の権利に関する条約第19条も参照。ちなみに、日本も批准している)で明確に禁止されていることを無視しているからである。なお、朝日新聞ではないが、弁護士資格の返上をも勧告したい(法律的な説明が間違っているから)。

最後に、みのもんたさんについてだが、ニュース番組の司会をやるならば、せめて当ブログ程度の問題意識を持たなければダメなはずで、J-CASTを見た限りでは、合格点は与えられない。

まぁ、大阪府民でないから本当はどうでもいいが、宮城県に及んではいけないと思い、あえて書いた。もっとも、村井県知事、梅原市長は、橋下さんのような非常識人でないことを信じたい。