清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

ネットだけ 罪が重いの おかしいよ

読売新聞2008年11月4日朝刊3頁の『スキャナー』は、「韓国ネット 中傷の嵐」と題して、韓国のネット事情、ならびに、日本のネット事情を特集している。

なかなかためになるが、おかしなところもあった。以下、私がおかしいと思ったところを指摘したい。

韓国議会(正式名称を知らないので、こう書いた)の与党、ハンナラ等が、「ネット上の中傷を処罰する「サイバー名誉毀損罪」と「サイバー侮辱罪」を新設」(上記『スキャナー』)しようとしているが、罰則は、名誉毀損で懲役6年とし、現行の5年以下より重くなるそうだ(ちなみに日本では、サイバーでもそうでなくても最高刑は懲役3年)。

ハンナラ党の張倫碩議員によると、「ネット上の情報は多くの人に急速に広がるため、被害が一般の侮辱行為より大きい」(上記『スキャナー』)そうだが、これはおかしいのではないか。

日本の業務上過失致死傷罪もそうだが(普通のは最高刑5年だが、自動車は7年。刑法第211条)、ネットの表現の大多数は素人がするのだろう。素人の表現行為が、信頼あるプロ(紙媒体は、出版社も事業体だし、執筆者もネットよりプロが多いと考えるのは合理的だろう)の表現行為より重い責任を負うのはおかしいだろう(日本の業務上過失致死傷罪で言えば、自動車を運転する大多数の素人のほうが、事業を遂行している人より責任が重いのはおかしい)。

女優さんが自殺した件が載っているが、警察に通報したりすることは考えなかったのだろうか。プロバイダーなどは何ら対処しなかったのだろうか(日本ならば、警察に通報したり、削除してもらえるんじゃないか?)。もしそうだとしたら、ネットのインフラだけ先進国で、ルールは遅れているんじゃないか?

日本に戻って、「全国webカウンセリング協議会の安川雅史理事長は「日本でも書き込みの実名制導入(中略)を検討すべき」(上記『スキャナー』)とあるが、これはダメである。匿名の表現が保障されなければ、表現の自由とは言えないと思うからである(何かの事情で匿名にせざるを得ない人の表現に対する重大な制約になる)。ネットの場合、プロバイダーなどが情報を持っているのだから、それを活用するしかないのではないか。