清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

こんなのが 「入門」なんて 冗談じゃ?

週刊ダイヤモンド』、2010年3月27日号の特集は、「決定版 経済入門」。ざっと見たが、疑問があった。以下において取り上げる。

p73において、「本当に必要な七つの経済戦略」と題して、その2番目にこうある。すなわち、「企業活動を活性化せよ→法人税引き下げによる競争力確保と雇用拡大」。

p74のグラフにおいて、平均的に、どこの国でも法人税率は下がっているが、法人税収のGDP比は平均して増加しているという。

しかし、個々に見ると(メモ不足ゆえ、具体例を指摘できない。申し訳ない。実物を御覧ください。バックナンバーをおいている書店もあります)、法人税率が下がった場合に、GDP比でも下がった国がある。また、他の税収のGDP比が書いていないのも気になる。仮に法人税率が下がらなかった場合のGDP比がない(税率を維持したらGDP比が下がるという根拠が提示されていない)。あとで消費税を取り上げるが、「法人税率を下げたことが法人税収のGDP比アップの原因とは言い切れません」。たまたまその企業がうまくいっただけなのかもしれないし。

そこで消費税。p79に「低所得者に不利?景気悪化の主犯?消費税への三つの大誤解を説く」とあるので、ざっと見てみる。

もちろん、「消費税だけに景気悪化の責任があるとは言い切れません」(p79)。駆け込み需要などもあろうし。

それよりもおかしいのは、以下の例。

すなわち、「400万円の所得の人がそのうち300万円を消費に回す」と、「1000万円の所得の人がそのうち600万円を消費に回す」のところ。

消費の質についての検討がない。生活必需品において、1000万円の所得の人が400万円の所得の人の2倍の価格の消費をするのだろうか?

ある種の商品を買えないのは努力不足の側面もあろうが、生活必需品のことを考慮していないのでは、アンフェアで、やはり「低所得者に不利」という側面は否めないのではないだろうか(それを緩和するために工夫をすることについても、ダイヤモンド誌は指摘している)。

はっきり言って、こんなごまかしの論理を「入門」と銘打つのは、詐欺的であろう。