清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

テロリスト 入国させて いいのかな?

大韓航空機爆破事件などの犯人である、金賢姫さんが、拉致問題の情報提供のために来日しているという。これについて、読売新聞の高橋雄介記者が書いた興味深い記事があるので、それを検討する。タイトルは「テロ関与者入国 悪しき前例懸念」(以下、「テロ関与者入国」と表記)(読売新聞2010年7月17日朝刊13版32面(仙台では))。

中井洽国家公安委員長兼拉致担当大臣いわく、「『国民に憤りと関心を持ってもらうためです』」とのこと。しかし、今回に限っては、私は高橋記者の見解のほうが説得力があると思った(中井さんの発言については、被害者が韓国に行っても実現できるはず。拉致問題の報道は視聴率を取れそうだし)。以下においても、「テロ関与者入国」を引用しつつ、検討する。

過去において、法務大臣が「『上陸特別許可』を出した」のは、「薬物犯罪で逮捕歴のあるサッカー選手やロック歌手」の例があるそうだが、何百人もの人殺しに貢献し、「偽造公文書行使の」(刑法第158条)被疑者というのでは、前例とレベルが違うだろう。外国人に入国の自由がないのはどこの国でも常識で、テロリストだったり国家的法益(偽造公文書行使罪のこと)侵害だったりの人を入れるというのは、世界的に前例はないのではないか?前例が仮にあっても、望ましくはないんじゃないか?「『テロにかかわった人物を徹底捜査せずに安易に入国を認めれば、将来の入国管理政策にも悪影響を与えかねない』」(元東京入国管理局長の坂中秀徳・移民政策研究所長のコメントを「テロ関与者入国」より引用)との批判は、当然である。

ただ、「テロ関与者入国」にも少々とんちんかんなところが。「千葉法相は、参院選で落選しており、有権者の信任を得られなかった政治家に国家主権にかかわる出入国の判断を委ねていいのか」について。一理はあるが(私もそう思うが)、国会議員でなくても国務大臣になれ(憲法第68条第1項参照)、千葉さんも弁護士という専門家なのだから、すごく問題と言うほどのことでもあるまい。自由民主党ヨイショ、民主党叩きの読売新聞のホンネが出たか。