清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

大前さん あなたホントに できたのか?

なぜか出版社系の週刊誌をチェックしてます(やっと新しい週刊誌が来た)。このエントリーでは、『週刊ポスト』2011年4月22日の記事から、大前研一(敬称略)「『ビジネス新大陸』の歩き方〈特別版〉 『計画停電』『出荷停止』『避難指示』で二次被害を生み出した政府の大罪」(p41~)を検討する(カギカッコ内は、引用)。

ここでの最重要ポイントは、なぜ東京電力、ならびに政府が、題名のような決断をしたか、という検討がなされているか、ということである。しかし、大前さんは、ただやっていることが悪いというだけで、背景に迫れていない。こんなの、居酒屋で気炎を上げているのと大して変わらない。さらに詳細に検討する。

「東電の杜撰きわまりない計画」というが、代案は? 電力供給量が足りないと予測し、時間がなければ、とりあえず計画停電をするのは仕方ないんじゃないの? 「ピーク時の電力使用量の圧縮」と書いてはいるが、計画停電をすべてやっているわけではないので、大前さんに書かれなくても「ピーク時の電力使用量の圧縮」はなされているんじゃないか? 「『停電警報』」ってどうやって鳴らすの? 3月11日(本震)は外出していたが、何にも聞こえませんでしたよ。「電気が必要な商売や産業は原則継続してかまわない」ってみんな継続したら、それこそ「ブラックアウト(大停電)」になってしまうんじゃないか? 東京電力のやり方を支持するわけではないが、代案のない批判はむなしい。

「出荷停止」については、大前さんの記事を見ても、法的根拠が書かれていない。まずは、なぜこのような発表をしたかの検討が必要だろう。「出荷停止を継続しているため、外国が日本の農産物全体を禁止するという事態になっている」というが、これは外国がパニックに陥っているためだろう。「日本の農産物全体」ではなく、特定地域についてのみ「出荷停止」にしているにすぎないからである。

「避難指示」の出し方の検討(政府の根拠の)もないが、アメリカでは云々って、原子力発電事故が起こったのはアメリカではない! 日本の法律でどうなっているか、大前案は日本でできるのかの検討がないのではだめだ。

大前さんの記事を見た限りでは、「政府の大罪」は発見できず、極めてお粗末な分析で終わっている。