松本健一内閣府参与が、「原発の周囲30キロあたり、場合によっては飯舘村のように30キロ以上のところもあるが、そこには当面住めないだろう。10年住めないのか、20年住めないのか、ということになってくる。そういう人々を住まわせる都市を、エコタウンを考えなければならないということを(首相は)言っていた」という発言が、波紋を呼んでいる(時事ドットコム「松本参与の発言要旨」(http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011041300869
上に取り上げたMSN産経ニュースによると、野党から批判のオンパレード。やれ「『住民の気持ちを深く傷つけ、いたずらに不安をあおるものだ』」(谷垣貞一・自由民主党総裁)だの、「『首相自らとんちんかんなことを言っている』」(又市征治・社会民主党副党首)だの。地方自治体首長さん、たとえば、福島県飯舘村の菅野典雄村長は、「『もう10年も20年も住めないなんて心ない話をするとは。国を治める人の発言だとは思えない。我慢がならない』」と言ったそうだ(YOMIURI ONLINE「『首相発言』我慢ならない…村長、村民の前で涙」(http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110414-OYT1T00308.htm)
より)。
これらの批判のほうが、私に言わせると、みんなとんちんかんである。
肝心なのは、住めるかどうかのはずである。住民の気持ちがどうあれ、住めないならば住めないのである。本当に住めないかの精査こそが必要なのに、気持ちに逃げてはいけない。
伝える側(報道)も、受け取る側も、冷静に判断できてないようだ。肝心なことがどんなことかを見極め、冷静に判断すべきである。