清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

東電の 社長が首相を かばってる?

時事ドットコム菅首相の視察、初期対応に影響せず=原発事故で清水東電社長」(http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011041800528
によると、「東京電力清水正孝社長は18日午後の参院予算委員会で、福島第1原発事故の初期対応で格納容器の圧力を抑制するために気体を放出する「ベント」が、菅直人首相の視察で遅れたとの見方があることに関連し、「首相の視察は特に影響がなかった」と述べた」という。精査はしないが、かばっているのかもしれない。

ところで、今日は、『週刊現代』の発売日。『週刊現代2011年4月30日号61ページ「なんでそこまでやっちゃうの? 水素爆発の公式記録を書き換えた『あと出し官邸団』」(以下、「『あと出し官邸団』」と表記)によると、「政府公式記録そのものと言える首相官邸のホームページに記載されている原発事故関連の経過記録を、自分たちに都合がいいように『書き換えて』いた」という。

「『あと出し官邸団』」63ページによると、当初は「(3月)12日14:30 ベント開始」と書かれていたものが、「『3月27日に』」(62ページ)「12日10:17 ベント開始」と書き換えられたという。

ホームページを引用するときは、URLを示すのが常識なのに、示されていないのは問題だが(探すのに苦労する)、それはさておき、「原子力安全・保安院は、この書き換え問題に対し、『もともとベント作業の着手は10時17分だった。しかし官邸HPでは14時30分となっていたので、官邸に指摘して表記が変わっただけ』などと、あくまで事務的な『凡ミス』にすぎないと強調している」(62ページ)そうだが、「『菅首相の視察でベント開始が遅れ、結果的に1号機が爆発した』という批判をかわすため」(62ページ)という分析は、おそらく当たっているのだろう。

ただ、これが逆に、「12日10:17」から「12日14:30」に変えられたら、後者を本当のデータとするのだろう。

つまり、たいていの読者は、政府が都合のいいように情報を隠した、ということにしたい、と思っていると推測できる。「『凡ミス』」でないと証明されたわけではないのに。

また、「12日15:36 水素爆発」(63ページ)という事実があったからと言って、直ちに「菅首相の視察でベント開始が遅れ、結果的に1号機が爆発した』」ということにはならない。最初から「12日15:36」に水素爆発することがわかっていたならその通りだろうが、菅首相が視察しなければ爆発しなかったことの証明にもなっていない。したがって、東京電力社長のコメントも、一理あるのかもしれない。

*ウェブサイトは、2011年4月18日現在。