この問題は難しい。
「少年は、少女がこの高校に通学していたことを知らなかった」とある。少年が知ってしまえば、その学校にお礼参りするかもしれない。知らさなかったとして、それをとがめることも難しい。
入学できたということは、その学校で学ぶ能力も意欲もあるということでもある。少年院を仮退院して更生しようとしている加害者を進学させないことがよかったのかどうか。もっとも、高校の課程では大して変わらないともいえ、代わりの進学先の確保も悪くないが、通学時間などの問題もあるし。
もちろん、被害者がまた被害に遭わないようにしなければならない。しかし、どう実効性を持たせるかも難しいと思う。
というわけで、それぞれの立場を慮ると、複雑な心境にならざるを得ない話である。