清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

年収が 多いの関係 ないんだよ

弁護士と闘うさんのブログ『弁護士と闘う』、「司法修習生の給費制維持に反対しよう。ノボリできた 」(http://blogs.yahoo.co.jp/nb_ichii/32661286.html
のように、司法修習生の給費制維持は、反対の論調が多いように思う。

また、東京新聞「5年目弁護士、年収2千万 修習生の給費制めぐり調査」(2011年7月13日 17時45分。http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011071301000666.html
によると、「弁護士の平均年収は5年目で2千万円を超え、15年目は3700万円―。「法曹の養成に関するフォーラム」が2千人規模で行ったアンケートの結果を13日公表した。15年目までの弁護士を調査。収入から経費を除いた所得でも平均1036万円で、あらためて高所得を印象づけた」とのこと。

しかし、だから、給費制はダメで、貸与制にすべき、とはならない。

ある企業で、インターンシップで薄給をもらったが、活躍して5年目で2,000万もらったとしたら、インターンシップを貸与制にしろ、というのは無茶苦茶だろう(もちろん、平均年収が2,000円の企業など、たぶんないが)。年収が高いということは、努力をしているとも言えるわけで、それ自体を批判の根拠とすることはできないだろう。税金をきちんと払うことぐらいかな、求められるのは。また、そんなに年収が高いのがイヤなら、自分で訴訟をやればよい(ドイツのような弁護士強制主義ではない。年収が高いことを妬んでいる単なる甘ったれた説にすぎない)。

単にその後の年収が高いから給費は止めろ!という議論には、何の説得力もない。給費制が妥当か否かは、修習内容から判断すべきだろう。

あとは、「司法修習生の給費制維持に反対しよう。ノボリできた」の検討。

「年間100億円もの税金は東北の被災地にまわせ」も説得力なし。それじゃ、公務員の俸給はすべて「東北の被災地に回せ」とも言えてしまうが、それは無茶苦茶(実は、公務員の俸給は、震災のために減らされている。避難所設営など、一生懸命働いているのに、である)。善意か、税金しか道はない。

司法修習生の実習はいったいどんなことやってるのか」で取り上げられていることは、見直すべきところもあるだろうが、それだけのわけがなく、卑怯な誇張にすぎない。『法学セミナー』の連載でも読んで、日本評論社に訊いたほうがよい。『修習生ってなんだろう』(現代人文社、2000)を読むのも悪くない。