清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

差別から 自民党にね 飛んじゃった

私事だが、Yahoo!知恵袋を利用している。そこでの名前は、kiyotaka_since1974です(つまり、このブログのアドレス)。

政治、社会問題のカテゴリーに行くことが多いが、朝鮮人(韓国含む)差別と取れる質問が多いのにウンザリ。というわけで、以前読んだ『差別と日本人』(野中広務辛淑玉(シンスゴ)、角川oneテーマ21、2009)をパラパラとめくった。

そこに、以下のような文章があった。

「野中氏が足を踏み入れることになった自民党は、学識を必要としない社会だった。/(改行の意。清高注)いわんや世界観や、理想や、見識や、文化的視座や政策科学的合理性などまったく必要ない。『自民党』とはつまり、選挙での敵など、手っ取り早く攻撃可能な相手を見つけては、とにかくこれを叩くことでのし上がってきた人たちの集団である。その典型的な手法は、まず相手の私的な弱みをつかんで謀略宣伝の材料を手に入れ、そして相手に『悪』のレッテルを張って攻撃する。マスコミもそれに同調して、謀略と知りつつ攻撃に加担する」(『差別と日本人』p45。辛淑玉さんの解説部分)

もちろん、日本で苦労した在日朝鮮人の辛さんの恨みも多少は入っていよう。

しかし、今の自由民主党を見てみると、外れていないように思うのは、気のせいか。

子ども手当の議論がそう。民主党は、社会で子供を育てるという「見識」があり、親の所得を考慮しないという「政策科学的合理性」がある。一方、自由民主党の批判には、それがない(かつての年少扶養控除は、高所得者が得をするという「合理性」のないものだし、それなしの所得制限付き手当では、税率が高い高所得者を差別する「合理性」のないものだ)。

いわゆる市民の会に対する献金もそう(現時点で)。拉致加害者の息子という「弱み」(とも言えないが)を「『悪』のレッテルを張って攻撃」している(拉致加害者の息子だって日本人なのだから政治活動の自由があり、それを制限する法律もないのだから、筋違いな攻撃である)。

そして、どちらも「マスコミもそれに同調して、謀略と知りつつ攻撃に加担する」。特に、産経新聞がひどい(いちいち根拠は示さない。MSN産経ニュースにアクセス)。

というわけで、本の主旨は、部落差別を受けた野中さんと、在日朝鮮人差別を受けた辛さんが語り合うというものだが、日本社会についても鋭い分析があったのである。

なお、『差別と日本人』について付言すると、辛さん単独のエッセイでは、単なる自由民主党の悪口になってしまうところだったが、野中さんとの対談のおかげで、いい味が出ている本と言えよう。