清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

柔道の 必修化はね 待ったかな

2012年2月7日のNHK総合テレビクローズアップ現代 “必修化”は大丈夫か 多発する柔道事故」(http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=3153 )、ご覧になっただろうか? 以下、私が見たなりの感想を書く。

中学校と高等学校において、過去28年間に、柔道の事故で死亡した人は114人、重い障害が残った人が275人だという、衝撃のデータから始まる。

部活動での死者数の第1位はバスケットボール、第2位はサッカー、第3位は柔道だそうだ。これだけなら、バスケットボールが危険なのであって、柔道は大したことがないだろう、と思うだろう。

しかし、部活動での競技人口が違うので、これを人口10万人当たりどれくらい死んだかで比較すると(ただし、清高の目視)、柔道2.4人、バスケットボール0.4人、サッカー0.3人となる。柔道が突出して多い、と言われても仕方がない。

柔道で危険を感じるのは(1990年度から92年度まで、北海道立某高校では、柔道の授業があったので、清高も柔道経験は皆無ではない)、頭を打った時だが、頭を打たなければいいわけではないそうだ。首が揺れることで加速度が加わり、障害が起こるのだという(加速損傷)。

実は、国(地方自治体含む)は、30年前から、加速損傷を含め、柔道の危険性を認識していたが(柔道での死亡事故で裁判になり、被告として加速損傷に触れたことがある(頭を打ったことと因果関係があるわけではない、と主張したと思われる))。しかし、対策はほとんどとられなかった。

必修化が2012年4月からに迫って、柔道経験のない(おそらくは、男子の武道必修化が廃止されたので、柔道経験が全くない人がいると思われる。清高未調査)教員を集めた研修が行われており、その場面が映った。

授業時間は、1年のうち12~15時間だそうで、部活動で言えば1~2週間。これでは試合は無理だという識者のコメントもあった。というわけで、3年間受け身だけでよいという。もちろん、受け身は一生の財産だとは思う。しかし、実践なしの練習だけというのは、どんな競技でもつまらないだろう。

現在指導している教員も、外部の指導者にアドバイスを求めているようだ。その指導者、ならびに二村雄次さんは、大外刈りの危険性を語っていた。物事には順序があるから、大外刈りはやめる、というのはありうる話である。

実は、日本より競技人口が3倍ある、柔道王国のフランスは、柔道指導者に国家資格を条件としている。380時間のカリキュラムの修了、柔道二段以上が条件。事故防止のための知識が伝授されるという。なお、フランスでは、柔道の死亡事故は、めったに起きないようだ。

番組は、武道必修化に柔道を含めるのに慎重な感じがあった。私も、指導者が養成されない限りは、柔道の必修化は慎重であるべきだと思った。どんなスポーツだって、本当にうまくなるには体系的知識があるものだが、大概のスポーツは、それがなくても相応に楽しめる。しかし、柔道は、体系的知識がないのは、怖い。やるのであれば、時間をかけるべきで、部活動や外部が適当なような気がする。もっとも、受け身は重要で、それだけやるのは有益だが、つまらないだろうから、時間は少なくていいように思う。

というわけで、当ブログ、ならびに当エントリーは、柔道必修化の見直しを求める。

まぁ、事故がなくても、体育で何をするかは、学校の裁量があって悪いようには思えないが(必修の必要があるか、疑問だ、ということ)。

*当ブログにおいて「柔道」で内容検索した結果は、http://blogs.yahoo.co.jp/kiyotaka_since1974/MYBLOG/yblog.html?m=lc&sv=%BD%C0%C6%BB&sk=1