清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

AKB アホカスバカの 略なのか?

2012年8月30日23時25分頃、たまたまテレビを見ていたら、Eテレで「麻里子さまのおりこうさま!」(以下(一応)①。http://www.nhk.or.jp/marikosama/index.html )という番組をやっていた。

2012年8月30日23時25分からの「麻里子さまのおりこうさま!」は、生活保護(内容の一部は、インターネット上でモジになっている。以下②。http://www.nhk.or.jp/marikosama/archives/120830_01.html )。

内容を見た限りでは、わかってねぇなぁ、という感想しか持てなかった。

「不正な受給ちょっと許せないですよね」(②)とあるけど、「不正な受給」の詳細をわかっているんだろうか。日本弁護士連合会HP「Q&A 今、ニッポンの生活保護制度はどうなっているの?」(以下③。http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/booklet/data/seikatuhogo_qa.pdf )によると、そもそも「不正受給の割合は保護費全体の0.4%程度で大きな変化はありません」(③。ただし、平成19年からのデータ)し、「『不正受給』とされている事例の中には、高校生の子供のアルバイト料を申告する必要がないと思っていたなど、不正受給とすることに疑問のあるケースも含まれてい」(③)るとか。『民衆が語る貧困大国アメリカ―不自由で不平等な福祉小国の歴史』(スティーヴン・ピムペア、明石書店、2010)を読んでも、不正受給には色々あり、一方的に断罪すればいいわけではないことがわかる。

「自分がもっている車だったり、財産とか家を全て売り払わないといけない」(②)も、実は必ずしもそうは言えないし、自立のためには問題である(自動車については、「『公共交通期間がなければ通院でも自動車保有を認める』」、「『保護開始後6ヶ月間の自動車保有を認められた場合は、その車を求職活動に使ってよい』」といった改正がなされている(らしい)。『貧困問題がわかる① 貧困を生まないセーフティネット』(大阪弁護士会・編、明石書店、2010年)p22、23参照。なお、生活保護資料HP「2008年度情報 生活保護の改正情報 2008/5/8」もご参照。http://www.kaigoseido.net/seiho/08_doc/kaiseiten.htm )。

①の番組の結論が、「生活保護は本当に必要としている方に支給されるべきだと思います!」。そんなの誰でも言えるって。しかし、なぜ「本当の必要としている方に支給され」ないのか、調べたことがないのだろうか? それは、本来貰える人がもらっていないということなのだが、その相当数が「水際作戦」(受給させない)や「硫黄島作戦」(受給をやめさせる)(『貧困問題がわかる① 貧困を生まないセーフティネット』p13参照)に遭っているのである(もっとも、特に「硫黄島作戦」を全否定する趣旨ではない)。

問題のある内容を、アイドルを使って、お気楽な番組にするのは、問題とせざるを得ない。

もちろん、AKB48篠田麻里子さんだけが悪いのではなく、制作スタッフも悪い。しかし、この内容じゃ、AKBって、アホカスバカの略だね、と言われても仕方ないんじゃないか?