清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

市民感覚 でも死刑はね 難しい

朝、読売新聞を読んでいたら、「女子大生殺害に無期懲役を求刑」(東京本社版朝刊13版35面)という記事が目に飛び込み、興味深かったので取り上げる。

ウェブでは、「モデル女性殺害に無期求刑、わいせつ目的が争点」(2012年10月9日12時40分。http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121009-OYT1T00645.htm )がほぼ同内容であるので、以下、ウェブの記事を引用すると(断りのない限り、以下同じ)、「検察側は(中略)無期懲役を求刑した。/弁護側は、弁護側は同種の事件と比較した量刑データを示して「わいせつ目的はなかった。懲役18年が相当」と主張した。/また、被害者参加制度に基づき、遺族が「裁判員制度だからこそ被害者目線の判決がほしい。死刑を求めます」と求刑意見した」という。なお、東京本社版朝刊13版35面も引用すると、「『裁判員制度という市民感覚を取り入れた裁判だから、被害者目線の判決がほしい』」とある。

しかし、市民感覚(といっても私見だが、私が市民でも何ら問題はない)でも、この事件を死刑にするのは難しいと思う。

「わいせつ目的」もある。「両手首をひもで縛ったところ、女性が抵抗したためナイフで首を刺して殺害」もしている。死体も遺棄している。しかし、そもそも、被告人って、前科あるの? 被害者は他にいないの? 

仮に前科もなく、殺害された被害者1人なら、更生可能性がないとは言えないし、わいせつ目的は理解するが人1人殺害で死刑なら、大多数の殺人を死刑にせざるを得ない、超残虐国家になる可能性があるので、この事件での死刑は難しいと判断せざるを得ない。

被害者参加がいけないわけではないが、この事件では、被害者遺族の主張は、お気の毒だが、多分通らないし、通るのがいいかわからない。

おそらく、検察側の求刑が限界だし、データの引用が正しければ、弁護側の主張も一理あるかもしれない。

* 2012年10月15日補足
第1審は懲役27年(殺人と強制わいせつを認定し、併合罪処理をした)。YOMIURI ONLINE「女子大生モデル殺害、被告に懲役27年判決」(2012年10月15日16時12分  http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121015-OYT1T00670.htm )参照。