清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

ICJ すべてを示す わけじゃない

転載元の、①AFP BB News「世界遺産プレアビヒア一帯はカンボジア領、国際司法裁判所」(2013年11月11日20時。http://www.afpbb.com/articles/-/3003110

)によると、「国連(UN)の主要司法機関、国際司法裁判所(International Court of Justice、ICJ)は11日、タイとカンボジアの間で領有権が争われている世界遺産ヒンズー教寺院遺跡「プレアビヒア(Preah Vihear)」周辺の地域をめぐる訴訟の判決で、同地帯はカンボジアに帰属するとの判断を下した」という。なお、「国際司法裁判所の判決は法的拘束力があり、上訴することはできない」という。
 
これで紛争解決、と、AFP BB Newsの記事だけを見るとそんな感じだが、話はそう簡単ではないようだ。
 
NHK NEWS WEB「世界遺産の遺跡ある高台一帯はカンボジア」(2013年11月12日5時7分。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131112/k10015980131000.html
)によると、「その周辺の地域については判断を示しません」、「今回の判決では、争われていた地域すべての帰属についての判断は示されなかったことから、両国の紛争の火種は残ることになります」という。③MSN産経ニュース「国境紛争訴訟、カンボジアが勝訴 世界遺産巡る判決 国際司法裁判所」(2013年11月12日0時35分。http://sankei.jp.msn.com/world/news/131112/asi13111200360001-n1.htm
)も見ると、「現地からの報道によると、国境付近では今月に入り両国が部隊を増強するなど、にらみ合いはむしろ激しさを増している」(2ページ)という。
 
まぁ、国際司法裁判所(ICJ)の権威を認めるのはいいが、過度に期待しないほうがいいのかもしれない。
 
なお、今回のカンボジアとタイの紛争は、②によると、「プレアビヒア遺跡そのものの帰属については、国際司法裁判所が1962年にカンボジアに帰属するという判断を示しています」とのこと。また、①では「国際司法裁判所のペテル・トムカ(Peter Tomka)所長は、同裁判所の1962年の判断を「カンボジアプレアビヒアがある高台の全域にわたる主権を有する」と解釈したとし」たという。こういう事情があって世界遺産プレアビヒア一帯はカンボジア領という判決が出たのだと思う。
 
竹島or独島問題につき、日本国内では国際司法裁判所に提訴することが叫ばれている。きちんと判断がなされればいいが、今日の朝のNHKラジオニュースで②を補足すると、「その周辺の地域については判断を示」さなかったことにつき、さらなる話し合いが必要とされたと聞いた。こんな判断は出ないと思いたいが、心配である。