DVDレコーダーに溜めていたドキュメンタリーの中で、2013年10月6日22時からNHKのBS1で放送された「ドキュメンタリーWAVE 誰のための“愛国”か~香港 紛糾する教育現場」(以下、「番組」と表記)が面白かった。以下、紹介する。
一国二制度の下、香港は自由な発展を遂げた。しかし、2012年に、中国本土の選挙人が選んだ行政長官は、本土との一体感を植え付けるために愛国心教育を取り入れようとする。番組では、国旗掲揚隊、それを拒否して独自の愛国心教育を実践する小学校、愛国教育につき批判的な団体、肯定的な団体への取材から、香港における愛国心教育を明らかにしたものである。
観ていて、日本と同じだな、と思った。
教材(書籍)を配って愛国心を涵養することについては、『心のノート』を思い出した(以前一読したが(2006年ぐらいか。清高が書いた、Amazonカスタマーレビュー『心理学者が考えた「心のノート」逆活用法』(http://www.amazon.co.jp/review/R2IITI9AWYF5Q0
)参照)、愛国心について書かれていた。最近の『心のノート』については知らない)。
国旗掲揚隊に入るとその後の人生に有利なことについては、愛国心を評価する内申書を思い出した(Wikipedia「愛国心」(2013年11月28日現在。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9B%E5%9B%BD%E5%BF%83#.E6.88.A6.E5.BE.8C.E6.97.A5.E6.9C.AC.E3.81.AB.E3.81.8A.E3.81.91.E3.82.8B.E6.84.9B.E5.9B.BD.E5.BF.83.E6.95.99.E8.82.B2
)によると、「2002年に(中略)通知表で3段階評価した福岡市のある小学校に対して、福岡県弁護士会が思想・良心の自由を侵害するものとして警告書を送っている」とある)。もっとも、小学校レベルでは、日本の場合、大したことはないが。
自由を求めて愛国心教育に反対するのも、所沢高校だったり(清高『所沢高校の730日』レビュー(http://www.amazon.co.jp/review/R3TUMG4HXEWZZP
)参照)、全国各地の先生が反対したりするのを思い出した。
国を愛するということは、時の政府や政党を愛することではない、という批判も、どこかで聞いたことがある。
とまぁ、香港の問題は、日本の問題と似ているのである。
その他で印象に残ったのは、国旗の掲揚の仕方には、細かいハウ・ツーがある。一種のマインド・コントロールなのかな、と思ってしまった。