清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

「捏造」と 安易に言うの 止すがいい

1.河北新報「<論文損賠訴訟>元教授らの控訴棄却」(2015年2月18日。http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201502/20150218_13015.html
)によると、「東北大の井上明久前総長の論文に捏造(ねつぞう)や改ざんがあるとホームページ(HP)に掲載した元教授グループに「名誉を傷つけられた」として、井上氏が損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は17日、教授グループに110万円の支払いを命じた仙台地裁判決を支持し、教授グループの控訴を棄却した」という。

読み進めると、「中西茂裁判長は(略)「捏造があったと証明する責任は教授グループにあり、井上氏が合理的な説明しないことを理由に捏造とは判断できない」と指摘」(河北新報より)したという。「「捏造」」(河北新報より)としたことで原告(井上明久前総長)の社会的評価を低下させているので、「「捏造があったと証明する責任は教授グループにあ」」(河北新報より)るのは当然である。「「井上氏が説明しない限り、捏造か改ざんがあると断定せざるを得ない」などとHPで指摘」」(河北新報)することは、行動でも内容でもダメである。


*この事件についての関連記事はGoogle ニュースで検索。https://news.google.com/news/story?ncl=dile4MK2wexfkQMdDlvBmNNFTttyM&q=%E6%9D%B1%E5%8C%97%E5%A4%A7%E3%80%80%E6%8D%8F%E9%80%A0&lr=Japanese&hl=ja&sa=X&ei=2nHkVICDGca2mwWkhoKQAg&ved=0CCQQqgIwAA

2.ところで、東北大学前総長の事件を取り上げたのは、朝日新聞の元記者が提訴した事件に似ていると思ったからである。朝日新聞デジタル元朝日新聞記者、櫻井氏らを提訴 慰安婦記事めぐり」(2015年2月10日23時29分。http://www.asahi.com/articles/ASH2B53L5H2BIIPE00X.html
)によると、「 元朝日新聞記者の植村隆氏(56)=北星学園大非常勤講師=が10日、元慰安婦の境遇などについて1991年に書いた記事を「捏造(ねつぞう)」と断定され名誉を傷つけられたとして、ジャーナリストの櫻井よしこ氏と、同氏の論文を掲載した雑誌の出版社3社を相手取り、計1650万円の損害賠償と謝罪広告などを求める訴訟を札幌地裁に起こした」という。また、西岡力氏にも訴えを提起したという(朝日新聞デジタル元朝日記者、文春などを提訴 「慰安婦報道で名誉毀損」」(2015年1月10日1時34分。http://www.asahi.com/articles/ASH194642H19UTIL00R.html
)。

櫻井、西岡両氏が何を根拠として「捏造」としたか、また根拠があるかは分からないが、それとは別に、ネット上では安易な「捏造」断罪が見られる。「植村 捏造」でYahoo!リアルタイム検索した結果はhttp://realtime.search.yahoo.co.jp/search?p=%E6%A4%8D%E6%9D%91%E3%80%80%E6%8D%8F%E9%80%A0&ei=UTF-8
だが、一部に植村氏が捏造したと取れる表現があるのがわかろう。

櫻井、西岡両氏であれ、ネット上の匿名アカウントであれ、根拠なく「捏造」呼ばわりすれば、1.で取り上げたような名誉毀損の可能性がある(もっとも、1の裁判も確定はしておらず、結論が分かる可能性はある。しかし、記事を読んだ限りでは、理論的に突飛な判決ではない印象)。「捏造」の根拠が集められないなら、安易な断罪はやめるべきである。

**文中敬称略。