清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

被害者に 配慮をすれば それでいい?

YOMIURI ONLINE「裁判官ツイート「被害者への配慮ない」遺族抗議」(2017年12月27日9時20分。http://www.yomiuri.co.jp/national/20171226-OYT1T50092.html
)によると、「東京都江戸川区で2015年に殺害された」被害者の「遺族が26日、東京高裁の岡口基一裁判官(51)のツイッターに被害者の尊厳への配慮が全くない投稿をされたとして抗議する文書を高裁に提出した」という。

YOMIURI ONLINEには、そのツイートの内容が書かれている(読売新聞2017年12月27日朝刊13版28面にはツイートの写真まで載っている。なお、TBS NEWS「裁判官が“不適切ツイート”、遺族が厳重処分求める要望書」(http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3250425.htm
)の動画の16秒ごろ、FNN「裁判官ツイートに遺族が抗議」(2017年12月27日17時43分。http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00380499.html
)の動画の8秒ごろ、SANSPO.COM「裁判官ツイート「配慮ない」 江戸川女子高生殺害事件の遺族、処分求め要望書」(2017年12月27日11時53分。http://www.sanspo.com/geino/news/20171227/acc17122711530001-n1.html
)にもツイートの内容が載っている)。当ブログでは被害者遺族への配慮のためにツイートを引用しない(皮肉ですよ)。

YOMIURI ONLINEの記事に戻ると、「遺族側は文書で「被害者の尊厳への配慮が全くないどころか、事件を軽視し茶化している」として岡口裁判官を厳重に処分するよう求めた。」被害者遺族は「「判決を委ねる裁判官がこのようなことをするのは信じられない」と話している」という。

各メディアの報道でツイートが見られるが、筆者の見た限りでは、「軽視」だとか「茶化している」(冗談にする、ごまかす、の意。Yahoo!辞書で確認。https://dic.yahoo.co.jp/search/?ei=UTF-8&fr=sfp_as&aq=-1&oq=&ai=myHkCFvVTSiCdoIrSxhAQA&ts=4987&p=%E8%8C%B6%E5%8C%96%E3%81%99&meta=vc%3D
)だとかという内容は発見できなかった(「軽視」していたらそもそもツイートしないし、「茶化している」部分がない)。ただ、裁判官がツイートしたことに関する怒りはなんとなくわかる(ツイートをしてはいけないとは言えないが)。

ここまでの教訓は、社会面に載るような事件について安易にコメントをしてはいけないことと(被害者等が傷つく恐れがあるから)、実名で、身分を明かしてコメントすることが場合によって受け手を傷つけるから、匿名でコメントしたほうがいいということのようだ。

YOMIURI ONLINEの記事を読み進めると、「東京高裁は26日、」本エントリーで取り上げた「殺害事件の高裁判決を誤って裁判所ウェブサイトで公開していたとして削除し、」被害者遺族「に謝罪した。/裁判所ウェブサイトで公開される判決文を巡っては最高裁が2月、社会的関心の高い事件などの公開を促す一方、性犯罪や凄惨な殺人事件など、被害者・遺族らにショックを与えるような事件などは公開しないとする掲載基準を示している」とのこと。しかし、この掲載基準も疑問である。市民は裁判について知る権利があるし、また、解釈学的に重要な事件が「被害者・遺族らにショックを与える」から公開されないのでは、市民が法を知るのに支障がある。

被害者や遺族が精神的にショックを受けているのは理解する。しかし、それで思考を停止して、被害者や遺族のコメントも検討しないのでは、妥当な見解が得られないと思う。