清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

叩きだせと 面倒見ろは 矛盾する

私の現在のマイ・ブームは、他社のサービスで申し訳ないが、livedoorのBLOGOS(http://blogos.com/ )である(BLOGOSについては、右記URL参照。http://blogos.com/guide/about/ )。本エントリーでは、BLOGOSの記事を紹介しつつ、扶養義務について書く。

「国家による殺人をさらに強める生活保護バッシング」(国家公務員一般労働組合、2012年05月29日 14:56。http://blogos.com/article/40053/ )を見ると、「そもそも欧州には家族扶養の責任など存在しません。生活保護の要件は本人世帯の所得だけで本人はもちろん家族の預貯金の調査などもしないのが欧州の常識です。日本は異常で過剰な家族の相互依存関係の状態に落とし込まれ、家族もろとも貧困の淵に沈められる社会にされてしまっている貧困こそ問題とすべきです」とある。

もちろん、日本には、直系血族(平たくいえば、親子、祖父母と孫、など)は、互いに扶養する義務がある(民法第877条第1項)。また、「欧州には家族扶養の責任など存在しません」という根拠が明らかではない(国家公務員一般労働組合の、同じBLOGOSの記事「「公務員の社歌は国歌だから歌うのあたり前」とし思想・良心・信教の自由を侵害する橋下大阪市長」(2012年05月14日 16:29。http://blogos.com/article/39035/ )で、アメリカやデンマークなどの事情を出しているのとは大違い)。しかし、なるほど、という見解である。

よく、ひきこもりやニートは叩きだせ(ググッた結果は、https://www.google.co.jp/webhp?sourceid=chrome-instant&ie=UTF-8&ion=1#hl=ja&sclient=psy-ab&q=%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%88%E3%80%80%E3%81%B2%E3%81%8D%E3%81%93%E3%82%82%E3%82%8A%E3%80%80%E5%8F%A9%E3%81%8D%E3%81%A0%E3%81%9B&oq=&aq=&aqi=&aql=&gs_l=&pbx=1&fp=cc93654bc5824a57&ion=1&bav=on.2,or.r_gc.r_pw.r_cp.r_qf.,cf.osb&biw=1366&bih=639 )、と言われる。また、外国ではひきこもりがないという識者もいる(山田昌弘『 ひきこもりが諸外国になく、日本に多い理由パラサイト・シングルとひきこもり“「日本的親の愛情観」 が生み出す問題” 』 http://www.nhk.or.jp/fnet/hikikomori/2003/column/col12a.html )。山田さんの説が本当かはわからないが、日本みたいに直系血族が互いに扶養する義務を負わないとすれば、国家公務員一般労働組合のBLOGOSの記事と一致する。すなわち、ひきこもれないし、叩き出される、ということがありうるのである。また、扶養義務がある日本では、叩きだしてはいけないのである。

一方で、次郎課長の河本さんの件では、母親を河本さんが扶養すべきだ、という説が結構多いように感じる。日本の民法からは当然だが、ひきこもりやニートを叩きだせ、という見解とは矛盾する。

もちろん、読者の皆様は、この程度のことはわかっており、ひきこもりやニートは叩きだす必要はなくかつ河本さんは扶養すべき、または、ひきこもりやニートは叩きだしてもいいが河本さんが扶養する必要がない、のどちらかの見解を採るだろうが、ひきこもりもニートも収入があるのに生活保護を受給するものどれも腹が立つ(から、叩きだしてもいいし扶養しろ、という説を採る)という、不合理な見解を採っているのでは、頭が悪いと思わざるをえない。

私個人としては、ひきこもりやニートは叩きだす必要がなく、収入があるのに扶養する義務がない、でも構わないと思っている。叩きだす必要がないのはどこに住もうが原則としてその人の自由だからであり、収入のある側の事情も考慮したほうがいいと思うからである。