清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

生徒イジメから どういう教訓 導くか

今日の読売新聞朝刊(東京本社版第13版1面、35面(仙台では))によると、福岡県筑前町の中学2年生が自殺した事件で、先生が相談内容を無断で同級生に暴露したり(その結果不名誉なあだ名がつけられたそうだ)、騎馬戦で転倒した際に大事をとってギプスをしたところ、後に骨折していないことが判明したとき、「骨折はウソだったんだな」という趣旨のことを言ったり(普通は「大丈夫で良かったね」と言うもの)、クラスの生徒をイチゴの品種になぞらえたり(たとえば、とよのかなど)したそうだ。

この教師は教師失格なので、速やかに辞めるべきだと思うが、われわれが今後この事件から教訓を導き出すためには、以下の2点を頭に入れておかなければならないだろう。

第1に、教師の生徒イジメは今に始まったことではないということである。カレル・ヴァン・ウォルフレン『日本/権力構造の謎・上』(ハヤカワ文庫)によると、体罰が問題となった1984年時点(第4章注15の『朝日新聞』社説は1984年12月14日)で、すでに教師のイジメが問題になっており(p210、211)、その目的は同調を強い、社会における権力のヒエラルキーを維持するためだったそうだ(p210,211の内容を清高が要約)。真に「個人の価値をたつと」ばない限り(教育基本法第1条)本件みたいな教師のイジメはなくならないかもしれない。

第2に、教師のイジメの原因の一つが、ストレス過剰ではないか、ということである。『モラル・ハラスメント(大人のイジメと言ったところか―清高注)が人も職場もダメにする』(紀伊国屋書店)あたりを読むと、モラルハラスメントの原因の一つが職場のストレスの増大であり(たとえば、労働時間が8時間から7時間に減ったため、密度が濃くなり、その結果ストレスがたまる)、そのことから考えると、教師の職場の過剰なストレスが推測されるのである。ゆえに、教師にゆとりを持たせることも検討されなければならないだろう。