清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

非正規は 単なる差別に すぎないな

どうも一般の方は、非正規雇用は単なる差別にすぎないことをわからず、偏見丸出しの意見を平気で開陳しているようだ。そのような意見に批判を加えてみたい。

1.日経ビジネス2008年12月22日・29日号p124「ビジネス世論 高齢化するフリーター(非正規雇用の一種。アルバイト・パートと呼ばれている15歳~34歳までの人のこと。清高注)への雇用拡大政策 賛否はほぼ半数ずつ」

まず、こちらの偏見もあろうが、賛成の意見には、偏見はないと感じた(詳しくは上記日経ビジネスを御覧ください)。

問題は反対の意見。たしかに、職業訓練は起業支援のほうがいいといった、まともなものもあった。しかし、以下のような偏見丸出しの意見もあった。

 複僑減价棒)「フリーター自身が収入を得ようという気力が不足している点も否めない。戦後の復興期には仕事が自分に合うかどうかにかかわらず、何としてでも収入を得ようと努力していた」

*まず、誰がフリーターだかわかっているのだろうか。それはさておき、気力不足は、フリーターだからか不明の上に(会社の雰囲気は?)、「非正規」とされれば、気力が不足してもやむないこともあろう(だから正規雇用にする動きもある(ユニクロ。読売新聞で見たが、別の狙いもありそう))。「戦後の復興期」のような高度成長時と現在のような低成長を一緒にして論じてもダメだ。

◆複苅敢价棒)「フリーターに正社員として年齢相応の即戦力を期待できない以上(中略)(フリーターの。清高注)解雇規制など強制力のある施策が必要だろう」

*「年齢相応の即戦力を期待できない」と思うから「期待できない」んじゃないの(先生がダメな子供だと思うと生徒もダメになるという研究結果があるが、それに似ている)?「解雇規制」?企業は解雇したいからフリーターにするのもわからないの?あと、新規参入が難しくなる可能性もあるし。この男性がクビになるのが最善か。

(34歳女性)働きたくても正社員になれない人と、自ら働かない選択をした人のどちらが多いのかわからない以上、疑問が残る」

*バカだねぇ。フリーターは働いているんだよ。正社員として「働かない選択をした」とすれば、それはその会社に魅力がないことをまず考えないと。

日経ビジネスも「フリーター自身のやる気を疑問視」と書くことから、偏見に毒されているようだ。日本経済新聞が経営者、労働者ともに読まれているうちは、日本はたぶんダメだな。日本のために、日経(グループ全部)には、廃業してもらいたい(こう書いても、私が日経グループの刊行物を全く読まないと約束できないのがつらいが)。

2.アエラ2008.12.22

p26「正社員の理不尽切り」?コストカットからすれば、理不尽でもないじゃん(保険料もかかる、給料高い、など)。

この記事内の、みずほ総合研究所の井上淳シニアエコノミストも偏見丸出し。いわく、「正社員削減の敷居が下がっている。昔なら残業代やボーナスのカット、非正規従業員の削減で、なおどうにもならない場合、正社員の削減の乗り出した」?非正規従業員だって働いているんだよ。非正規従業員はクビ切られていいのか?人間失格だな。

週刊エコノミスト2009.12.30/1.6のp11に書いてあるように、「規制緩和を受けて、企業は、正社員の採用を抑えて、非正規雇用を増やし、総人件費を抑制してきた」というのが本当なのだ。つまり、非正規雇用を増やして差別しているに過ぎない。非正規雇用の形態は、別に正規雇用でも退職すればいいし、パートタイム正社員(期間の定めのない契約)にすることも考えられるから、非正規雇用の必要はない。賃金は、非正規だから安いというよりは、労働市場の反映だろう。

あるべき労働条件は、フルタイムとパートタイムに分け、解雇をある程度緩やかにすることのようだ(そうでないと非正規だけが痛みを伴い、不公平。もっとも、正規雇用のリストラも進んでいるという。偏見は捨てて、痛みを共有し、非正規雇用の人とも団結するしかない)。ただ、派遣をゼロにすることはできないことについては、以前のようなポジティブリスト(原則禁止、例外だけリスト)を作っても限界があるかもしれないので、悩ましい。