清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

「最大の 危惧は内部」じゃ ないんだよ

週刊東洋経済2009年9月5日号に、「ミスターWHOの少数意見 政権交代最大の危惧 民主党の中の「社会党」」を読んだ。このエントリーで取り上げたくなるほどの疑問の多い内容だった。以下、疑問を記す。

まず、共感したところ。「理念も個別政策もまったくなく異なる人たちが単に権力の座に就きたいだけで野合している」。でも、自民党だって、こういうところもあろう。

「筆者(ケースケ。清高注)が危惧するのは、民主党の中の「社会党」的なものである」として、「民主党の大スポンサー(中略)連合の意を酌んで政策運営を行っていったらどうなるか」と問題提起し、「郵政民営化の揺り戻しは、郵政労組の意向を反映したものだろう。もし日教組系の議員が文部科学相になったら、教科書はどうなるかも気になる点である」とするが、国民全員が民営化を望んでいるわけでもないから「労組の意向」も一面的だし、「教科書」に至っては、自由民主党政権下の教科書検定の問題性を見落としており(家永三郎さん(故人)が裁判を起こすように)、論外である。

マニフェストにはなかったが、民主党は「公開会社法案」を制定し、監査役会に従業員代表を入れることを模索していたらしいが(日本経済新聞2009年7月23日朝刊5面(仙台では))。それを「とんでもない話である」とする。しかし、このような案は、佐高信さんの本で見た記憶があり、「とんでもない」ほどのものでもない。現在の法律でも禁止されていないし。なお、日本経済新聞の記事によると、「現場の声を吸い上げるしくみを採用することで、働きやすい環境作りを促す」意図があるという。

「「やっと自分たちの思い通りになる」と勘違いして、政策を作り出したらどうなるのか」に至っては、誹謗中傷でしかない。政権を取れば「やっと自分たちの思い通りになる」のは当然だろう。それを国民が支持するかは別だが。

「わが国をもう1度成長軌道に乗せてほしい」で締めるが、「成長軌道に乗せた」ときに労働者の給料が上がらなかったことが今回の自公連立政権惨敗の一因であることをなぜ考慮しない?

このケースケさん、世の中のことを知ろうとしないで、誹謗中傷をしているだけである。経済誌の記者としては適格がないな。