清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

ハンディがね あって困ってる ホームレス

asahi.com「都心ホームレスの3割、知的障害の可能性 医師ら調査」(2010年5月17日0時39分。同日アクセス。http://www.asahi.com/national/update/0516/TKY201005160294.html
によると、「東京都心のホームレスの3割以上は知的機能に障害があるとみられ(中略)精神疾患も4割以上」だという。

上記asahi.comの読み方は単純明快で、ホームレスの人の中には病気を患って困っているのだから、それに応じた支援をすべきである、ということである。ホームレス=病気といった単純化した解釈はいけない。

上記asahi.comの記事とは直接関係ないが、こんな記事もある。

毎日.jp「ネコのあくび:野宿者」(毎日新聞 2010年4月24日 東京朝刊。2010年5月17日アクセス。http://mainichi.jp/life/health/news/20100424ddm013070170000c.html
でも、「東京・池袋に集まる路上生活者について臨床心理士らが調査したところ、34%に知的障害があることがわかった」という。

ただ、上記毎日.jpには問題がある。

主旨は「働きたくても働けない人がいる」、「福祉によって守られるべき人たちが、路上に放置されているのだ」ということだし、また、ホームレスが「働く意欲がない、勉強や仕事をサボったから、落ちこぼれたのだ」ということを否定しているが、「ホームレス、路上生活者と呼ばれる彼らは、貧困や失業によって家を失ったと思われている」ということまで否定するのはいかがなものか。

上記毎日.jpの書き方では、結局「ホームレス、路上生活者と呼ばれる彼らは、貧困や失業によって家を失ったと思われている。働く意欲がない、勉強や仕事をサボったから、落ちこぼれたのだ」ということを肯定しているようにも読めてしまうからだ。「野宿者(=負け組)にならないよう勉強に励め、と生徒たちを指導」したバカな教頭先生と大してレベルは変わらない。

そもそも、「貧困や失業によって家を失」うことは仕方ないのか?このような状況の人にだって家はあってしかるべきではないのか(法的拘束力はないが、世界人権宣言第25条第1項でも住の保障を受ける権利が謳われているのに)?

野沢和弘記者の言いたいことはわかるが、新聞記者とは思えない文章力のなさゆえに、誤読の可能性があるので、あえて指摘した次第である。