清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

「被害者」で 思考を停止 するなかれ

YOMIURI ONLINEによると(ウェブサイトの内容は、2010年10月25日現在)、

 嵋鳴鮮による拉致被害者有本恵子さん(失踪(しっそう)当時23歳)の両親が、ジャーナリストの田原総一朗氏(76)にテレビ番組で『外務省も生きていないことはわかっている』などと発言され、精神的苦痛を受けたとして田原氏に慰謝料を求めた訴訟で、神戸地裁が田原氏に対し、発言の根拠とされる外務省幹部への取材テープの提出を命じた」という(「有本さん巡る発言、田原氏に取材テープ提出命令」(2010年10月24日19時41分 読売新聞。http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101024-OYT1T00483.htm
)。なお、田原さんは、「証拠として、08年11月に同省幹部に取材した際の録音内容の一部を書面で提出した」が、「取材源の秘匿を理由にテープの提出を拒否」したとのこと。そして、「長井浩一裁判長は決定で、同省幹部の声などが取材源の特定につながる可能性を認めたが、書面を出したことで『秘密を保持する利益を放棄した』と指摘した」という。

◆崚豕?垤繕茲悩鯒8月、耳かきサービス店従業員(中略)ら2人が殺害された事件で、殺人罪などに問われた」被告人「の裁判員裁判が25日、東京地裁であり、検察側は論告で『身勝手な動機で、落ち度のない2人の命を奪った』と述べ、死刑を求刑した」という(「耳かき店員殺害事件、死刑求刑…裁判員裁判で初」(2010年10月25日15時06分 読売新聞。http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101025-OYT1T00672.htm
)。なお、「昨年から始まった裁判員裁判で、死刑求刑は初めて」とのこと。

どちらの事件も、被害者のことを考えれば、テープは提出すべきだし、死をもって償うべきとなろう。しかし、それでいいのだろうか?

,砲弔い童世┐弌⊇駝未叛爾任楼磴Δ里任呂覆い(「同省幹部」だけがわかり、特定されていないと仮定。なお、民事では証拠の優越で決めるそうだが、挙証責任は原告(この場合は拉致被害者側)にある)、そもそも権利侵害や損害の発生があるのかが疑問、ということがある(田原発言はテレビで観た。頭には来たが、だから権利侵害や損害の発生があるとはならない。誤報即賠償では、マスメディアは成り立たないのではないか?田原さん側に何らかの故意があれば別だが、そうでない証拠は出ているようだ(裏付けを欠いた過失があるかは難しい))。

△砲弔い童世┐弌∋笋井上薫元判事の『死刑の理由』(新潮文庫から出ていると思う)を見た限りでは、残虐性の問題はあろうが、財産犯でないようなので、求刑はいいが、判決は難しいだろう(検察側が合理的な疑いを超える証明をしたと仮定)。

被害者の立場や権利などは、尊重すべきである。しかし、「被害者が」で思考停止して、判断が曇るようであれば、問題だ。