*以下のエントリーの内容は、あくまでも清高の印象を書いたものです。原典での確認(番組、書籍)を乞います。
1.NHK教育、2011年2月27日午後10時からの「ETV特集」は「法務大臣の決断」(詳細はこちら。http://www.nhk.or.jp/etv21c/lineup/index.html)
「苦悩」だって?死ぬ人からすれば、大したことはない。
いくら法務大臣などの「苦悩」を説いても、死刑が廃止の方向しかないことが揺らぐことはない。
実際に番組を観ていないし、観る予定もないが、単に「苦悩」を描くだけなら有害だ。死刑の置かれている状況を正確に伝えるべきである。正確に伝えたならば、死刑廃止が妥当(やむなし)であることは、容易に理解できるものと信じる。
2.NHK記者の鈴木伸元さんが、『加害者家族』(幻冬舎新書、2010)という本を書いた。
犯罪加害者家族を取り上げたことは評価する。しかし、内容クズ本に近い。
犯罪加害者家族は、自殺をしたり、ひっそりと暮らさざるを得なかったりする。しかし、本来、こんなことはあってはならないんじゃないか?
犯罪の責任は、成年の場合は本人、少年の場合は本人のみならず親も負う(民法第712条、第714条。親に刑事責任はない)。それだけの話で、それ以上の攻撃が許されるわけがない。
しかし、私が『加害者家族』を読んだ限りでは、犯罪加害者家族の苦境を「あってはならない」と述べた内容を見つけることができなかった。
それどころか、「筆者も正直なところ、洋子(殺人事件加害者の妻。清高注)の置かれた状況は被害者の遺族が陥る絶望のどん底に比べれば、はるかに幸せなものだと思う」(『加害者家族』p31)と、罪のない加害者家族を「絶望のどん底」に落とすかのようなことを書いている。もちろん、「被害者の遺族が陥る絶望のどん底」は深刻だと理解するが、別次元のことを比較してはいけない。
また、「『あなた方のお父さんは、たくさんの人を殺しましたね。あなたが死んでも、仕方ないでしょう』」(『加害者家族』p88。中学校校長のコメント)という、酷いだけのクズコメントに対しても非難がない。全体を読んだ限りでは、著者のホンネは、犯罪加害者の家族は、場合によっては死んでも仕方がないな、ということなのだろう。
3.これら2つの事例を見ても、NHKの方針としては、人様が死ぬことを何とも思っていないようだ。生活保護受給者、失業者、死刑囚、犯罪加害者家族、み~んな死んじまえ!!!というのが、皆様のNHKなのである。受信契約解約も悪くないな。