清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

日本国籍 取得喜ぶ 難しさ

読売新聞東京本社版2012年5月10日朝刊13版13面、鄭大均(ていたいきん)さんの「論点 キーン氏報道 帰化を語るチャンス」が興味深かったので取り上げる(以下のカギカッコ内は、「論点(以下略)」からの引用)。

ドナルド・キーン氏の日本国籍取得(3月8日)のニュースはちょっとした事件と言える。帰化が大っぴらに語られることがない日本では、手続きは人知れず行われ、帰化者に祝福の言葉がかけられることも少ないからである」から始まる文章。鄭さんの経験が入っている。後述。

読み進めると、「国籍法(第5条。清高補足)では、20歳以上で5年以上の在住、大きな犯罪歴がないなどの条件を満たした外国人は、日本国籍取得が認められることがあるとされている。だが、私が調査したいずれの帰化者にも帰化手続きの厳格さや煩雑さに対する不満や批判があり、また帰化したことを公にしない者も少なくない」という。安易に帰化しろ、ということは言わないことだろう。経験者かつ研究者がこのように書いていることをとりあえずは信用して。

「04年に在日コリアンから日本人になった筆者にも覚えがある。『日本国籍取ったよ』と言っても、『おめでとう』と言ってくれる人がいないのだ」は微妙で、「排外主義」というより、他国を尊重しているからかもしれない。私でも「『おめでとう』」と言わないかもしれない。個人の選択でもあるし、前の国籍を放棄するわけだから(国籍法第14条参照)。二重国籍を認めるところがあると聞くが(Weblio辞書「二重国籍」(カギカッコは、強調)参照。http://www.weblio.jp/content/%E4%BA%8C%E9%87%8D%E5%9B%BD%E7%B1%8D )、根本的解決はそれしかないだろう。しかし、そうなると、二重国籍者優遇の問題も生じるだろうし。

なお、データもある。「昨年、日本人になったのは1万359人で、日本国籍を失ったのは712人である。圧倒的に日本人になる人の方が多い。帰化者数は、1952年から2011年までの累計で50万人弱。うち、33万人ほどはコリア系日本人である」とのこと。

難しいが、日本人が増えるのは、それだけ善良な素行(国籍法第5条第1項第3号)の人が増えるのだから、いいことである。たしかに祝福すべきかも。「日本らしさが失われると危惧する」必要は、ゼロだろう。