清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

森本敏 防衛相は びっくりだ

2012年6月4日11時8分に配信された上記朝日新聞デジタルの記事によると、「防衛相、民間から初の起用 森本敏拓殖大院教授」とのこと。

防衛大臣が民間から初の起用は、悪くない。日本国憲法では、国務大臣過半数は国会議員でなければならないとされるが(第68条第1項但書)、このようなルールは、他はイギリスぐらいで、ヨーロッパの大半は、国務大臣=国会議員、とはなっていないという(詳しくは、『日本の国会 審議する立法府へ』(大山礼子、岩波新書、2011)をご一読)。だから、民間人、それも専門家(朝日新聞デジタルによると、「安全保障論」)が国務(防衛)大臣になることは、大変結構で、批判は無視してよい。

びっくりしたのは、当初の民主党政権と異なる立場の人が防衛大臣になったからである。

すなわち、森本さんは、鳩山由紀夫政権とは違い、辺野古移転賛成なのである(「読売の 津田歩って 国賊か?」(http://blogs.yahoo.co.jp/kiyotaka_since1974/52752207.html )で、「テレビで森本敏さんが言及した」と書いたが、辺野古移転賛成で、「申し訳ないが」(どの番組か忘れたが、テレビでのコメントを記憶に基づいて書いた)と発言したのは、私の知るかぎり、森本さんだけ)。

もちろん、トップも変われば、方針は変わる。しかし、2009年衆議院議員総選挙の時の在日米軍基地の見直しから遠く離れた人が防衛大臣になるのは、複雑な感じである。

*追記
肝心なことを忘れていました。森本敏のプロフィール(2012年6月4日アクセス。http://www.office-morimoto.net/about )によると、「防衛大学校理工学部電気工学科を卒業後、航空自衛隊を経て」とある。これは、憲法第66条第2項「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない」との関係から、物議をかもしそうだ。芦部信喜憲法』(新版補訂版、岩波書店、1999。最新版での確認を乞う)によると、「文民」の意味については、①現在職業軍人でない者、②これまで職業軍人あったことがない者、③現在職業軍人でない者と、これまで職業軍人であったことがない者、という3つの説がある」という。続けると、「自衛隊の成長とともに、自衛官文民でないとする③説が有力になっている。この説は、自衛隊の合憲・違憲論とも関係する(中略)が、シビリアン・コントロール(カッコ内略)の趣旨を徹底しようという意義は認められよう」とのこと。つまり、憲法違反の疑いがある起用である。