清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

社会問題扱う 日本映画観たい

 読売新聞2022年11月8日統合版12版15面「東京国際映画祭閉幕 社会問題問う作品 評価」*1が興味深かった。特に興味深かったところを引用して紹介する。

 

 一方、3作品が出品された日本映画は、今泉力哉監督の「窓辺にて」が観客賞を受賞しただけだった。取材で日本映画について問われた(ジュリー・。筆者補足)テイモア(審査。筆者補足)委員長は、各作品の具体的な評価は避けたものの、敬愛する黒澤明監督に触れ、「ローカルな内容でも、物語の伝え方が素晴らしかった」と振り返った。つまり、その部分が3作品に欠けていたということだ。いずれも濃密な人間関係を描き出したが、受賞作に比べると社会的なメッセージ性は弱かった。

 -読売新聞2022年11月8日統合版12版15面「東京国際映画祭閉幕 社会問題問う作品 評価」

 

 お恥ずかしながら、筆者は黒澤明作品をほとんど観たことがないし、東京国際映画祭にも行っていないが、これが最近の日本映画の傾向だったとすれば、そりゃそうだ、という感想を持った。例えば、日本における朝鮮人差別というのは、「外国人排斥」*2とは少々別だが、特定民族に対する差別として「万国共通の問題」*3という側面があるので、扱えれば社会問題を問う作品として評価されると思うが*4、実際に映画を作ろうとしたら、資金等を集めるのに苦労するし、嫌がらせを受けるんだろうなぁ。筆者は社会問題を扱う作品は好きな方なので、これでは日本映画を見る気がしないなぁ、という感想を持ってしまった。

 

 というわけで、今後の日本の映画界に期待したいのは、フィクションでもノンフィクションでも、日本社会の問題に切り込む内容の映画である。

*1:新聞の見出しを筆者がくっつけた。「東京国際映画祭閉幕」はゴシックでフォントが小さめで、「社会問題問う作品 評価」は明朝体でフォントが大きい。

*2:読売新聞2022年11月8日統合版12版15面「東京国際映画祭閉幕 社会問題問う作品 評価」

*3:*2に同じ。

*4:もちろん、映画の評価の基準は、社会問題を扱うか否か、だけではない。