2022年に行われた*1サッカーのワールドカップinカタール*2において、日本は、1次リーグの第2戦でコスタリカに負けたものの、ドイツ、スペインに勝って決勝トーナメントに進出した。
このうち、コスタリカに負けた時の、韓国記者の対応が面白かったので、取り上げる。ソースは『ゲキサカ』「「なぜ日本が負けて嬉しいんだ?」海外メディアの質問に韓国記者が返答「君たちだって…」」(2022年12月1日10時52分)である。
(前略)
11月27日に行われたグループE第2節で日本代表はコスタリカ代表に0-1で敗れた。(中略)
同記者*3によると、日本が0-1でタイムアップを迎えた際、MMCで試合を観戦していた韓国記者たちに笑顔が広がったという。その様子をMMCにいた他国の記者たちが興味深く見つめ、あるイギリス記者が質問した。
「幸せそうだ。それにしても、君たちはなぜそんなに親しくないんだ?*4」
同記者は記事で「この日、日本がコスタリカに負けたのを韓国記者たちが見て喜んだ理由はいろいろある」として歴史的背景などを挙げつつ、「最も大きな理由はスタジアムに登場した『旭日旗』のためだ。この日、一部の日本ファンはスタジアム入場前から旭日旗を手に持って振った。36年間、日帝強占期を経験した私たちとしては、帝国主義の象徴である旭日旗を持った彼らの姿には不快感を禁じ得ない」と指摘した。
事実のようなので*5、僭越ながら持ち込んだ人に代わってお詫びする。申し訳ありませんでした。ただ、面白いのはここからである。
「だから問い返した。『なぜ君たちは4年前、韓国がドイツに勝った時にあんな喜んだんだ?』と」と明かしている。
(中略)
ただ、イギリス記者はドイツに対する感情を肯定せず*6、「おそらくフランスが負けても、私たちはそうしたはずだ」と笑って席を立ったという。
同記者は「体を健康にし、精神を正しくするというスポーツの最大の魅力は、たぶん私たちの中にある不快な感情を、それほど危険ではない方法で排出させることだ。普段、少し具合が悪い隣人が不幸なことに遭遇した時に喜ぶと『悪い人』になるが、スポーツで『とても面白い』と考えても、大したことにはならない。だから、隣人の失敗に一時的に歓声を上げた自分を自責しても、そうしなくてもよい」と記事を締めくくった。
そうか、嫌いな国の敗北を喜んでいいのか*7。抽象化すると、嫌いなチームの敗北を喜んでいいのか。つまり、アンチ*8でいいということである。
最近の筆者はそういう気はないが、アンチでもいいというのは、面白い発見であった。読者も、差別や憎悪、挑発にならない範囲で、アンチを楽しむというのもいいかもしれない。