今日は2022年11月25日。いつもは毎月26日発売の保守系月刊誌2誌の発売日。紙の読売新聞に広告が載っている。
その中で、以下の2つの見出しを検討する。
(1)『WiLL』2023年1月号「女子トイレに侵入!女性の権利を侵害するトランス女性」(弁護士・滝本太郎)
(2)『月刊Hanada』2023年1月寒椿号「実子誘拐を招く悪法『単独親権制』」(弁護士・北村晴男)
まず(1)。「トランス女性」*1なのだから「女性」なわけで、女子トイレで用を足したら何が悪いんだ、という風にしか思えない。なお、筆者は、ジェンダーレストイレにすればいいと思っていたが、用を足す時間は女性の方が長いそうなので、女性用のトイレを男性用より多く作らないとうまくいかないらしい*2。そのうえで女性用のトイレを利用すればいい風にしか見えない。もちろん男性である筆者は男性用のトイレを利用する。
(追記)ここまで書いたが、筆者は、トイレの事例のみを考えてしまった。更衣室や共同浴場の場合どうするのかを考察していなかった。無責任なようだが、今後の議論を俟ちたいということにしておく。
次に(2)。「『実子誘拐』」の状況って、離婚後だけだろうか。婚姻時に夫婦が不仲で、一方が勝手に実家に帰る状況は該当しないのだろうか*3。そして婚姻時は共同親権である(民法第818条第1項、第3項)。つまり、共同親権下でも起こりうるのだから、まちがいである。なお、筆者が共同親権を原則とすべきことを主張していることにつき、「なぜダメか よくわからない 共同親権」をご一読。
kiyotaka-since1974.hatenablog.com
滝本太郎さんは一連のオウム真理教事件で、北村晴男さんは「行列のできる法律相談所」(日本テレビ・同系列全国ネット。現在は「行列のできる相談所」)で有名になったが、だからと言ってすべての論点において素晴らしい見解を開陳するということはないようだ。